先週、施術料金のことについて伊藤の考えを書かせていただきました。
その回にも書いたとおり、整体を生業にしようとする人は驚くほど人柄が宜しい。卒業生の多くが整体を商売としながら『整体を必要としない身体になって欲しい』とウェブサイト等に記載しています。これはつまり完治へ導くという自信の表れで良い事だと思いますが、なんかちょっと違うかもなぁとも思うので伊藤の考えを書いておきます。

“めんどくさい”の解消

お金という腐らない(とも言えませんが)ツールが生まれて、欲しいものを手に入れる手段が“交換”から“売買“へと変わりました。物々交換するためのツールを血眼になって探したり丹精こめて育てたり命がけで狩をしたりしなくても、お金を介して交換できるようになったわけです。

つまりお金を払うという行為は時間と手間隙との交換なんだと思います。

相当洒落た料理のレシピだって今は簡単に手に入ります。腰痛膝痛のセルフケア方法なんて尚更いくらでもタダで入手できます。だけど作らないでしょ?やらないでしょ?自分に合ってるかどうかもわからないセルフケアを明確な効果が出るまで3日~1週間続けられる人は滅多にいないと思います。“めんどくさい”から。

ここでもう1度施術料金の事を考えてみます。
最初から全部をセルフケアでやろうと思ったら相当の時間を要します。しっかり全身のストレッチと簡単な運動で1時間。時給1000円として毎日やれば1ヶ月で3万円相当です。・・・・・・どうでしょう、めんどくさいですね(笑)
この分を補うのが整体です。良くある1回6000円の施術を週1回受けたらひと月2.4万円。なるほど10分1000円の相場は大変良く出来ていると感心します。
つまり毎週施術を受けてもらうなら、1回60分×30日分のセルフケアと同等の効果、手間隙が必要なわけです。

これもバランスの問題

全部セルフケアとか全部整体任せというのは、どうにも上手くないように思います。

ここもやっぱりバランスが大事。全部整体師まかせではひとりで生きて行けないわけだし、全部セルフケアでは選択も含めて時間が掛かり過ぎます。

きちんと身体を診れる人に判断してもらう。最初の動き出しを整体で補う。身体が変わることを実感してもらったら適当なセルフケアに切り替えていく。自分の状態に合っているかどうかも分からないストレッチや運動に無駄な時間を割くことも無く、毎日やる必要も無い。で、月に1、2回確認と修正のために整体を利用する。これくらいの割合がバランスも良く結果1番割安にもなるんじゃないかと思います。

『整体を必要としない身体へ導く』
とても立派な心がけだと思いますが、お金を払うのにめんどくさい事を強要されて喜ぶは人あまりいません。相手の代わりに面倒な手間隙を掛ける、めんどくさいを如何に解消するか徹底的に考えましょう。

(実際は只揉まれたい人も結構居ます。念のため)

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今頃伊藤は沖縄におります、がはは。予約投稿です。写真はイメージ。

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書いている人

パンチ伊藤
あっとう言う間に整体師歴19年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの/が好き。2020年から自然農の畑やってます。

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