整体の学校手力整体塾今月の4日間集中講座を終えました。
臨床の時間には塾生が持ち込んだ『股関節痛を訴えている友人の歩き方』というテーマを皆で考察。
考える際には股関節痛に関する知識はほとんど要りません。兎にも角にも正常な歩き方をしっかりイメージできる事が最重要。次に比較。美しい正常な歩き方と比べてまず違和感に気づく事。さらに視線をワイドにしたりマクロにしたりで部分的にどこが違うのかに気づく。この段階までは解剖や生理に関する知識も経験もまったく必要ありません。
ところがこの段階を苦手(スルーしている?)としているセラピストさんはとても多いように思います。どれだけ知識や経験を積んでもこの過程をすっとばして施術をするというのはつまり“感”です。“感”だけで他人様の身体に触るのはとても失礼だと思うのですがどうでしょう。
街に出て歩き方を見ましょう。格好良く歩いている人を脳裏に焼き付けたら、目に止まるおかしな歩き方を観察しましょう。おかしな歩き方に大まかなパターンがあることに気付くはずです。気づいたら考える。解剖や生理、整体師・セラピストとしての知識や経験が活かされるのはそこからです。
施術は“感”で一方的に与えるものではなく、予想と検証の過程。答えは最後までわかりません。
当日見学にいらしてくださったYさん。ちょっと変わった授業スタイルに面食らった事と思います。失礼いたしました。でもそんなスタイルを気に入ってくれたようで入塾を即決。女性の決断と動き出しの早さには驚くばかりです。最年少記録更新で4月からは輪をかけて華やかな教室になりそうです。ありがとうございます。
基本手技の時間には卒業を控えた塾生がベッドでの施術にアジャスト中。
上半身の脱力と重心(丹田)コントロールで全然頑張ってなそうに見えるのが手力の極意。こんな見た目でも思わず逃げ出したくなるほどの圧を入れる事ができます(入れませんけどね!)。整体師が施術してどこか痛めてはダメ。身体を正しく使えれば座揉みでもベッドでも痛める事はありません。文字通り身体が資本ですかね。大切に使いましょう。