ワタクシを含めすっかり頭デッカチになってしまった現代人でも、肉体には未だ野生の能力を秘めています。
『賞味期限』などという過保護な表記のおかげで、腐ったものを口にする機会は殆ど無くなりましたけれど、吸収してはいけないものを吐き出したり、お腹を下したりで排泄する能力はどうにか健在だと思われます。

『風邪をひいても熱が上がらない』なんて話も聞くので、肉体の野生も少しずつ破壊されてきているのかもしれませんが、今のところは、どんな名医や博士やもちろん凄腕の整体師なんかよりも圧倒的に間違えないのが、肉体です。

吐くのも、下痢するのも、熱が出るのもその必要があるから。何処か痛くなるのや、具合が悪くなるのもしかり。デッカチな頭がいつまでも間違えに気付かないから、痛みや不調というサインで知らせてくれるのです。

いつも通りだと気付けない

摂取した毒を排泄する嘔吐や下痢などカラダ先生のわかりやすい判断はさておき、いつも同じ規則正しい生活を送っていると、遠くが見難くなっていることや、動きの悪くなっている筋肉があることに気付きません。いや、気付けません。だからある日突然何かの拍子に気付かされることになる。同じ気付きでも、積極的に拾いに行く能動的な気付きと、突如気付かされる受動的な気付きでは大差がある。かなり進行したした状態で気付かされて慌てふためく事になります。

身体は正直

宮ヶ瀬ダムのほとり、仏果山へハイキングに行った後、実は前代未聞の筋肉痛に襲われていました。フクラハギと四頭筋が、それはもう笑っちゃうくらいの筋肉痛。

自分の体力を過信せず毎回少しずつ距離を伸ばして、ほとんど筋肉痛に襲われること無く順調に進んできたナナメ歩きのリハビリですが、何かを間違えたわけです。
・・・・・そうです、道を間違えたのです(笑)。

ピークから半ばまで降りたところで間違いに気づき、もう一度頂上へ戻るはめになって、素直に降りれば前回の1.5倍くらいだったものがほぼ2倍の行程になってしまった。肉体的には対応できそうなものですけれど、1番の原因は多分、間違えた事による精神的ショックw。肉体的にキツくても笑顔が絶えなかったのが、間違えに気づいてからきっと眉間シワが寄っていました。そんなわけできっと“ネガティブエキス”が筋肉に染みだしちゃったんだと思います。

身体が先生

生理と心理のズレ

一流選手の動きはなぜ美しいのか
という本の中では、同じ20分のランでも、何分走るか知らされていない20分のランが、1番酸素消費が少ないというデータが紹介されています。10分走った後に更に10分と告げられると急に酸素消費量が減るというデータもあるようです。

道を間違えたワタクシの場合は酸素消費量が減ったはずですけれど・・・どんな生理なんでしょうね??この本でいう酸素消費が何処での消費なのかもわかりませんけれど。やっぱりネガティブ汁だなきっと。

心理的にキツイと感じるのと、肉体が生理的にキツイのとでは、確かにズレが有ると思います。心理的に思うほど(感じるほど)、身体はヤワじゃないような気がする。

人生でたくさん訪れる岐路でも、大抵は困難な道の方が結果的に面白くて身体もイキイキしてきますからね。楽な方選んだらズブズブになるのが落ち。皆さん実感しているでしょ?

ちなみに、四頭筋とフクラハギに生じた笑っちゃうほどの筋肉痛は、3日ほど横這い状態でしたが、4日目で突如綺麗サッパリ抜けた。これもオモシロ体験でした。ナナメ歩きで筋肉痛になる事を望んでいる殿筋は日頃からまぁまぁ使えているのか、未だ筋肉痛になりません。スネも2度目の山以来ビクともしません。整体師に成って早15年。まだまだ不思議で面白いです、カラダ。

まとめ

慢性的な痛みが出る前に、いつもとちょっと違う事をしてみましょう。
カラダからサインが発せられるよりも先に、能動的に気付いてしまえば良い!

肉体が発する声にならない声を聴くこと、訳すことが整体師の役割。身体は間違えない健康の先生です。ボディーワーカーなら自分の身体相手に会話練習を積んで『肉体語』ペラペラになっておきましょう。あなたの身体は何処が頑張っていますか?何処が怠けていますか?

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