土曜日臨床の時間。
先週書いたブログの後半、慢性痛と急性痛が出そうな箇所の予想が波紋を呼んだので整理しました。これはちょっと出し惜しみしたい話しですがココを読んでくれている方だけにこっそりシェアします。
土曜の参加者は2人だけ。超少人数でみっちり検証。
まず“痛みとは何か”を理解している事が前提になりますが、どちらも痛みに違いは無いので、急性痛でも慢性痛でも患者さんが訴える其処へ偏った負担(ストレス)が掛かっている事は同じです。では違いを考えてみます。
慢性痛
- 毎日のように同じところが痛い
- 鈍痛と呼ばれる鈍い痛みが続く事が多い
- 痛む部分は結構広範囲(手の平ほど)
- 年単位で続く事もある
急性痛
- 日頃気に留めなかったところが急に痛む事が多い
- 疼痛と呼ばれる強い痛みであることが多い
- 痛む部分はピンスポットであることが多い
- 数日程度で和らいでくる
急性痛を何度も何度も繰り返す場合や筋痛症のような慢性疼痛もありますが、良くある急性・慢性の違いはざっとこんなものだと思います。
次は何故その違いが生まれるのかを考えます。
慢性痛は文字通り、姿勢の維持や反復動作などで慢性的な負担がソコへ掛かっているために起こります。姿勢や動作のクセで使えない筋肉がある為に使える筋肉の負担が増えている状態。特定の筋肉が繰り返し筋肉痛になっているわけです。
クセを直す、違う姿勢や動作を取り入れるなどしないと何年でも続きます。だだ筋肉に掛かる負荷そのものは強くないので、動けないほどの強い痛みが出る事はありません。
急性痛はその部分の筋肉に急激な負荷が掛かった場合に起ります。常日頃使えていない(縮まった)筋肉を何かの拍子に使った事で痙攣が起る。運動不足で泳いだら足が攣りますが、それと同じ事が腰周りで起ればぎっくり腰(プチぎっくり)と言われます。筋肉は“収縮する”という運動しかできませんが、既に縮こまっている筋を更に収縮するよう通電すると痙攣が起きます。故に痛みは激しくピンスポット。痙攣が治まりさえすれば痛みは引きます。
まとめめると・・・・
慢性痛は痛いところそのもに原因はありませんが、急性痛はズバリその部分の問題で起きています。患者さんが指差すところと実際に故障しているところが一致しているので、急性痛のほうが案外難しくないのです。