数々の釣りの中でもバスフィッシングの面白さは群を抜いています。
餌とは似つかないルアーで魚を誘惑し思わず口を使わせる。そんなルアーフィッシングの醍醐味はもちろんのこと、ルアーの種類が数限りなくあるのがバスフィッシングを面白くしているさらなる要因。選択の幅が多ければ多いほど“自由”ってことですからね。
ただし『魚の居場所を推理して出来るだけ目の前にルアーを通しリアクションさせる』という基礎があってこその選択だという事を忘れてはいけません。
柔軟な対応力
身体の使い方が100人100様あるように頭の使い方も様々です。理解するツボというか方向みたいなものが人それぞれある。どれだけわかりやすい説明ができても、同じ所同じタイミングで全員の顔が明るくなることは滅多にないと実感しています。
『階段をカカトから降りようと試したら脚が短くてとどかなかった』
一瞬凍りついた教室は瞬時に爆笑へ。まさに天然。素晴らしい。見ているところが独特なこういう人は、本当はきっと芸術家が向いている気がする。
『猫背の人の背中は伸張性収縮ではないのか』
良くある勘違いは、筋肉が元より長い状態で収縮していることを『伸張性収縮』だとしてしまう事。
が、この方の場合は少し様子が違ったのでアプローチを変えて『年単位の長ーいスパンで見れば伸張性ですよ』と言ったとたん曇りが取れて顔が明るくなりました。
極基本的な生理と自然の摂理を元にしている手力整体だから、相手に合わせて柔軟な説明ができます。手を変え品を変え表現を変えて説明するのは、あれこれとルアーを変えて魚にアプローチするのと似ていて、楽ではないけれど楽しいところでもあります。
基礎があるから対応ができる
手力整体は生物が地球上で健康に生きていくための概念です。(おおー、我ながら大きく出ましたw)。だからきちんと理解して使えば100人100様の人間はもちろん、犬でも馬でも対応ができるのです。
自然の摂理と身体に生じる生理。とにかく大切なのは基礎・基本です。
『女子にサイン・コサインを教えて何になるんだ』
某県知事の発言が少し前に物議をかもしていましたが、“女子”はさておき、算数が理解できていないのに因数分解や三角関数が役に立つはずありません。
九九を20の段までやるとか、もっと実践で役に立つことがあると思いますがね。
地球上で健康に生きていくための概念。手力整体はいわば算数。
限られたパターンで抜群の効果を発揮するものではなく、少し手間はかかっても全てに活かせるもの。それさえ知っていれば何とかなるものです。
『何だわからないけれどやったら出来た』。生理的に説明ができない不思議系の整体・セラピーが目に余って反吐が出る昨今。釣りでも整体でも深く味わっておくと全てに活かせる基礎・基本が手に入るように思います。一芸に秀ででた者は多芸に通じる。大抵の事柄の本質は一緒なのです。
徹底的に基本にこだわる。遊びある身体と人生を楽しむために当たり前の事だけを繋げて考える整体の学校、それが手力整体塾です。