ビジュアルを正確な言葉にするのが出来る整体師の条件です
夏休みに入るとママさん塾生は出席率が低くなるのが常例。月に1度滋賀県、山形県から参加の方が居るにもかかわらず少人数に拍車が掛かった今月の4日間集中講座でした。
1日目の金曜は近頃マイブームの“号令式ポージング”を実施。
みんな同じ姿勢になるはずなんですけれど(笑)モジモジ悩んでおります。
手力整体の基本手技は触診も兼ねていますが、身体に触る以前に予測を立てて『なぜそこへ触るのか』『なぜそうするのか』明確な理由を持っていて欲しいと思うのです。単なる練習ならともかく視診も動診もせずに身体に触ることは論外。『硬い』という理由だけで只闇雲にほぐすような整体師にはなって欲しくありません。
関節レベルで姿勢と動きを診る。どの関節がどうなっているのか、どうなれないのか、正確な言葉に置き換えることが無いよりも重要。それさえ出来れば整体師として胸を張って良いと思います。
日常でひとつの関節だけが動くという事はあまりないので、実際は連動を見る目が必要になりますが、ひつの関節を見れずして連動が見れるはずありませんし、自分で動けずに人の身体を見れるはずもありませんので、号令式ポージングはもうしばらく続きそうです。
それではここで、いつもこのブログを見てくれている方へポージングの出題。
- この姿勢になっちゃっている人(こんな人居ませんが軽くなっている人なら居るかも)はどこへアプローチすれば良いか。(視診)
- この姿勢に成れない人、この動作をすると痛みが出る人は何処へアプローチすれば良いか。(動診)
何処が痛いかはあまり関係ありません。感覚は結構曖昧ですからね。いつも口をスッパクして言う『目の前にある事実だけ繋ぐ』とはそういうことです。
360度観察が出来ませんのでちょっとアバウトですが、目の前にある事実は・・・
骨盤ちょっと前傾 | |
左股関節 屈曲・外転 | 右股関節 伸展・外転 |
左膝関節 屈曲 | 右膝関節 屈曲 |
左足関節 底屈 | 右足関節 底屈 |
左肩甲骨 内転 | 右肩甲骨 内転 |
左肩関節 伸展・外転・内旋 | 右肩関節 水平伸展(90度外転+伸展)・外旋 |
左肘関節 屈曲 | 右肘関節 屈曲 |
左橈尺関節 0 | 右橈尺関節 回内 |
左手関節 掌屈 | 右手関節 0 |
頭部(上部頚椎)伸展 |
脊柱はあまり動いていないように見える。いわゆる軸・体幹がしっかりした良いフォームだと思います。
声にならないカラダの声を訳す。ビジュアルを正確な文字にする。それが出来て初めて患者さんのカラダに触れる。勉強はいつでも何処でも出来る。机に向かってやるものじゃありません。
手力整体塾の教室(AJITO)は最上階ゆえ(3Fだけど)梅雨が明けたこれからはエアコンがあまり効きませぬ。ご了承ください。
書いている人
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あっとう言う間に整体師歴19年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの全般/が好き。2020年から自然農の畑をはじめました。
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