身体に痛みがあるとやる気が失われていきます。やる気を出さないと痛みが出やすいという側面もありますが、痛みを無視して頑張っちゃうのは上手くない。脳みそが過敏になる前に早いとこ解消したいのが痛みであります。
どんな痛みなら何処へ行けばいけば良いのか?本来は痛みに関わるお仕事をしている人が明確に知っておかなければならないことですが、お医者さんに筋肉の概念が無かったり、痛みとはナニカを考えもせず施術している療法家もいたりして、自分の範疇の痛みなのかどうか曖昧なまま治療やら施術やらしている人が意外なほど多いのが現状です。
世の中の仕組みが上から変わることは滅多にないので末端のワタクシ達が変わるしか無い。
自分の身体に出た痛みをきちんと分析して、適切な処置をおこなってくれるところを自分で選べるようになりましょうというおはなしです。
痛みとはナニカ
痛みを毛嫌いしてあたかも敵のように思っている人も少なくないと思います。「もし痛みがなかったらどうでしょう」とういう質問に「幸せです」と答えるの人の気持ちもわからなくはありませんが、もし【痛み】というものがなかったら、見えないところを切って血がドバドバ出てるのに気づかなかったり、新生物(癌)が成長しているのに気づかなかったりで、結構簡単に死んじゃうのです、私達。
痛みとは言葉をもたない肉体からの警告。危険が迫っていることを知らせてくれるサインです。
まずココをきちんと理解して、むやみに痛みだけを消そうとしないこと。気の所為と思わないことが大事。危険を回避したり間違いを正したり出来るのは痛みのおかげ。痛みがあるから生きていけるのであります。
痛みのメカニズムを認識しておこう
切ったブツケたなど原因が明らかな痛みはさておき、明確な原因が思い当たらない痛みも『危険が迫っている事を知らせてくれるサイン』であることに違いはありません。
危険にも様々な種類があります。
生理学的要因
肉体へ危険が迫っている状態。特定の筋肉へ継続した負担を掛けている場合や、水分・ミネラルなどの栄養素が偏っている場合など、生理学的(肉体的)な危険。頻度として少数だけれどウイルスや新生物に侵されてる場合も。
心理的要因
やりたい事がない、自信が持てない、本来向いてない事、やりたくない事をやっているなどなど。心理的な危険。
社会的要因
会社や学校でのイジメ・転校・転勤や、家族や友達との不仲など、安心・安全・所属・承認欲求が満たされない社会的な危険。心理的要因の元になりがち。
これらの要因が相互に連関して【痛み】が生じる事がほとんどです。例えば、肉体的に偏った筋肉へ負担をかけ続けている人が会社で移動になった途端ギックリ腰になったりするわけです。(だから駆け込みの急性痛が1番多いは5月です)
偏った筋肉への負担、栄養の偏り、思考の偏り・・・・偏る=バランスが崩れて倒れかかっていることを知らせてくれるのが痛みの大半です。しかも痛みは最終的に主観で判断されます。検査で画像に写ったり数値化出来るものではないのです。
感覚のひとつ
痛みは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚などと同じ感覚のひとつ【痛覚】です。
目の良い人悪い人、匂いに敏感な人鈍感な人、美味しいもの不味いものが人それぞれ違うように、痛みも主観。人によって感じ方は様々です。
見るもの、聴くもの、臭うもの、食べるもの、触るものなど、外からの入力があって初めて成り立つのが感覚。自分と外側を繋ぐのが感覚なわけですから、痛みという感覚においてもそもそもの原因は外からの入力。身体の内側には基本ありません。なのに体の内側ばかり調べてきたから未だに腰痛の85%は原因不明なのです。
感覚は外と内とを繋ぐもの。入力はいつも外からです。
もし、見るもの・聴くもの・臭うもの・食べるもの・触るものといった外からの入力が何もないのに色々と感じていたら、判断を下している脳の問題ということになります。
外から迫っている危険
何も入力がないのに痛みを感じていたらその時はじめて痛みそのものが治療の対象になるわけですが、地球上に暮らしていたら1Gという強力な入力が常にあることは忘れちゃいけない。重力に対しての姿勢やポジションが上手くない場合に、生理学的(むしろ物理学的とも言えます)要因で痛みが出ている場合がとても多いのが実際です。
心理的、社会的要因も外からの入力。外部要因に対する危機回避、「その場その環境から逃げて!」というサインの痛みはかなりあるようです。
身体に痛みを感じたら、どんな危険が迫っているのか?身の回りの外部要因を確かめましょう。
痛みに対する画像診断の意味
基本的に痛み(感覚)の要因は身体の外にあるので、レントゲン・CT・MRIなどの画像診断は通常必要ありません。新生物やウイルスなど例外の有無を調べるのが画像診断の必要性。骨とか関節とか椎間板の変性と痛みには直接的な因果関係が無いと、この十年ほどで確かなことになっていますからね。
それでもまだ例外を除く痛みの原因を身体の中に探そうとしている整形外科の先生がいたら、「先生、痛みってなんですか?」と質問してみてください。
まずは内科、何も見つからなければ肉屋か心屋
新生物やウイルスなど、身体の中に痛みの要因があるかも知れないと疑う際の判断材料は以下の3つ。
- 思い当たるフシがない
- 日増しに痛い
- 姿勢による痛みの増減がない(痛みの消える姿勢が無い)
肩でも背中でも腰でも、この3つに共通する痛みだったらまずとにかく内科を受診して画像と血液を検査してもらいましょう。
逆に、痛みが消えるor再現する姿勢があれば筋肉由来という証拠ですから肉屋(整体・マッサージなど)でなんとかなります。
心理的・社会的な部分に危険因子があるとすれば心屋(心療内科・ペインクリニック)という選択になります。
整形外科で腰痛や膝痛が治らないのは整形外科の所為ではなく、行くところを間違えているユーザーの所為なのです。上記3つに当てはまる痛みなら内科。当てはまらないなら肉屋か心屋。身体の外からどんな危険が迫っているのか一緒に探してくれる医療家や療法家を頼りにしてみてください。
ちなみに、接骨院・整骨院はいわゆる【怪我】の時に選択するところですよ!
そんな痛みの本質を忘れないように何度も繰り返ししつこくお伝えする手力整体塾。今月もスタート講座を行ないましたが、引き続き体験見学が賑わっております。ありがとうございます。
Yさん、Kさん、Aさん、見学ありがとうございました。
ちなみに、英語での検査に挑戦したのは卒業目前の塾生。既にウェブサイトを作成してブログもガシガシ書いてます。このブログが中々面白くて良く書けているので開業前だけれどリンクしておきます。塾生レポでも文才を発揮してくれてる青柳さん。その名も【体整え倶楽部部長のブログ】。