背骨(脊椎)を動かし過ぎる事無く動作できるのが人間の排他的権利。
この権利を維持するためには、柔軟かつパワフルな股関節が必要です。
何となく『大切』と知っていた股関節の『なぜ?』を紐付けておくと、他の情報も繋がってくること請け合い。
ものはついでなので『健康は足から』とか『足は第二の心臓』という『何となく知っている情報』も整理しておきます。今日のブログも読まないと損です!
アシを『足』というパーツで捉えていては上手くいきません。
まず部位の名称を的確に認識しましょう(ついでに腕周りも)。
- 足=足関節(足首)より先(足の骨)
- 下腿=膝関節から足関節まで(脛骨と腓骨)
- 大腿=股関節から膝関節まで(大腿骨)
- 脚=股関節から下全て
- 下肢=骨盤から下全て(四足では後肢)
- 手=手関節(手首)から先(手の骨)
- 前腕=肘から手関節まで(橈骨と尺骨)
- 上腕=肩関節から肘関節まで(上腕骨)
- 腕=肩関節から先全て
- 上肢=肩甲骨及び鎖骨から先全て(四足では前肢)
大腿なら小腿とか、上腕なら下腕とかにしてくれても良いのに、名付け親はどんだけいじわるなんでしょうか(なんて事を思っていればすぐに覚えられますw)。
健康とか第二の心臓とセットで語られる場合は何故か『足』の文字が使われているのが現状です。確かに足の使い方が全身に影響したりアーチを作る足底の筋ポンプが大切だったりします。重心のズレや歩き方の癖も足に現れていることも多いのですが足が足だけで機能する事はほとんどありませんから、『健康は脚から』『脚は第二の心臓』という表記の方が正しい思うのですがどうでしょう。
股関節“だけ”が動くことはありません
足が足だけで機能する事はまず無い。だから足にだけ気を配ってケアしても宜しくありません。
前回のエントリーで『股関節をケアするためにアッチもコッチも・・・・』と書いたように、股関節もソコだけが動く(機能する)シチュエーションは日常生活においてありません。必ず、足首・膝・股関節、引いては全身が連動して動くのです。
連動を無視して股関節だけトレーニングしてしまったら(ほぼ不可能ですが)、置いてけぼりにされた膝や足首が悲鳴を上げるのは誰でも容易に想像がつくと思います。イチロー選手をはじめ、筋トレしない選手のほうが故障が少ないのはそういう事なのです。
単純化して近道を行けば痛い目にあいます
答えを求めるあまり単純な正解に反応してしまう気持ちはわかります。んが、簡単なことを難しく説明して単純なものを提供する売り手の良いカモになっている事に気づきましょう。「◯◯だけ!」とか「たった◯◯で!」とかもう十分でしょ。
真理は簡単。だけれど簡単なのもが複雑に連関しあっていて単純ではないのです。
目安として股関節はわかりやすいですが、足も膝もほとんど同時に動くので全部大切。
わざわざ難しく考えて結局単純なケアで済まそうとするのではなく、もっと簡単に『歩く』という動作で複雑なことを解消することが出来るのであります。
身体は間違えない
人間も犬も、元々少ない股関節伸展の可動域が減少して歩幅が狭くなってきます。
屈曲方向は意外と平気。相当歳をとっても前方向になら脚は出るのです(屈曲はできる)。
伸展可動域の減少を防ぐのはズバリ坂路。ナナメ歩き。
平らな道だと股関節を伸展させなくても歩けてしまいますが、ナナメ歩きの場合はしっかり伸展しないと前へ進めません。難しいことは何も考えず、只歩くだけで複雑なことが解消されていくのです。しかも写真↑のようなコースだと、身体はキツイんだけれど顔は終始笑いっぱなしです。
『健康は脚から』『脚は第二の心臓』
股関節・膝・足首、さらに足裏全体から趾まで(足のユビは趾)。脚の何処を使えていないか、偏って酷使しているところは何処かも、ナナメ歩きで明確にわかります。整体師に聞かなくても自分の身体が教えてくれるのです。回数をこなせば勝手に少しずつ修正して、全体をバランス良く使えるようにもなってきます。身体は間違えないのです。
余談
今回も色々調べていて思ったのですが・・・
- 人体の筋肉は2/3が下半身にある
- 現代人は上半身を使うことの方が多い
つまり、脚を動かさずに痩せるわけないし、脚を動かさないと筋ポンプも不足して血行不良、循環不良に陥るってこと。やっぱり現代病とかいわれるもののほとんどは、脚動かしたら解消しちゃいそうな気がしますな。足じゃなくて脚!ね。
水辺はほとんど全部知ってますけれど、山はまだまだ知らない景色が沢山あるなぁ、神奈川県。味わい尽くさないともったいない!