コミュニケーション

整体師になろう!と思った時に、コミュニケーション能力を憂う方が居ると思います。
伊藤もそんなひとりでした。基本的に人間が苦手でサービス業の経験もほぼ皆無。力一杯面と向かって人と係わる整体師に成れるのかどうか不安でした。

実際現場に出てみたら『必要な事だけ喋れば良い』という事に気付きました。別にご機嫌を取ったり好かれたりするためのトークをする必要はないわけで、こちらから話すのは施術に必要な確認と解説だけ。後は患者さんの話に相槌を打ちながら聴いていれば良い。
確かに喋りの上手い人が人気者に成ったりする事もあるけれど、トラブルが多いのもその手の人だったりするのです。

タクシーの運ちゃんでも寿司屋の大将でも、過不足無く気持ち良く仕事が出来る人は必要な事以外話しかけてきません。もちろんこちらからの話しにはちゃんと受け応えしてくれて、質問には丁寧に答えてくれる。そういう“職人”がボクは好き。

逆に言うと『必要な事はしっかり喋りましょう』という事です。
基本手技の練習中にもっと喋りましょう。
患者さんは原因のわからない痛みや不都合を抱え不安なのです。あなたの整体をはじめて受けるなら何をされるかわからない不安もあります。何の目的で何処に触るのか。今何故ソコへ触っているのか。結果どうなっているのか。きちんと解説しながら手技を行なう。これもひとつのアウトプットなので練習の成果が何倍にもなる事請け合いです。

手順やコリ探しや自分の姿勢など、気を配る事が沢山あってつい無口になってしまう気持ちもわかりますが、ここでも以前話題にした同時並行的学習。ひとつずつ少しずつ判る様になるのではなく、ある日突然全てが繋がります。

基本手技の練習中にも必要な事はしっかり話しましょう

自分の姿勢や体の使い方も声に出して良いのです。練習なんだから。とにかくアウトプット!

あえてこちらからたわいも無い会話を振る必要はありませんが、色々と話したい患者さんもいらっしゃいます。思わぬヒントが隠れている事もあるので、相槌を打ちながらちゃんと聴くことも大切です。だけど手はきちんと感じていなければならないので、お喋りに夢中にならないように。くだらない話しをしながらの施術も練習しておきましょう。

伊藤の周りには音楽や絵で自己表現できる芸術肌の人が沢山居て、言語を使わずに世界共通の手段でコミュケーションが取れる事をいつも羨ましく思っていました。
が、整体も触らせてさえもらえれば手で(手技)で表現できます。言葉を使わずともコミュケーションがとれます。
『治療は芸術』そんな言葉もあります。
“手で物言える”ように成るべく、必要な事はしっかり喋りましょう。

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書いている人

パンチ伊藤
あっとう言う間に整体師歴19年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの/が好き。2020年から自然農の畑やってます。

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