今月の4日集中が終わりました。
前半2日は小テストと良くある腰痛パターンのおさらい。
どちらにしてもただ覚えるだけじゃなく、基本的な解剖生理に則って『なぜか』を掘り下げいつでも説明できるようにしておいて下さい。
直接的に症状の元になるボスキャラだけ覚えても、あらかじめ叩くべき雑魚キャラを探し出せなきゃなりません。戦闘力を奪っておかないと倒せるボスキャラも倒せない。隠れた雑魚キャラとか裏のボスとか探し出すのが整体の面白さでもありますからね。
身体は複雑なので難しい公式だと使いみが限られます。いわば算数のような基本の解剖生理を組み合わせてボスと共働しているところを探すのが肝心です。
ちなみに、慢性的な痛みはボスと共働の反乱軍に負けている連合軍の悲鳴で、急性痛は反乱軍の自爆みたいな事が多いです。
何を知っているかより、何に気付けるか
集中講座後半2日はみっちり時間を割いて基本手技と抵抗運動。
プログラミングされたマッサージチェアとデキル整体師の違いは、知っていることを当てはめるのではなく気付いたことを試していくところにあります。
対象の身体にしっかり耳を傾け、気づいて予想して検証していく。整体師にとって問診・検査はもちろん施術すらもある意味気付くための行為なのです。
より多く気付くためには五感のアンテナを張り巡らせておく必要があります。触覚で隠れたコリに気付くのは当然、視覚・聴覚でもコリに気付く事はあります。
- 動かして欲しい筋肉に抵抗が入っているか
- 抵抗の加減が強すぎたり弱すぎたりしないか
これは対象に聞いても答えてもらえませんし、形を覚え動きを真似ても残念ながら気づけません。集中して対象の身体を感じて下さい。
五感以外の感覚
外界の情報を拾い集めるため自分の身体の感覚器へと意識を巡らせる。今そこにある事実を、全身駆け巡る意識(氣ともいう)で拾い集めていきましょう。目の前に有る現実だけに集中すること(←ここ大事)。そこに無いものへ意識がいく“気が散った”状態にならないように注意しましょう。
感覚はメジャーな五感だけじゃありません。筋や腱、関節包ある受容器でスピード感、位置覚なども感じ取れます。
『ポジションがちょっと遠い』とか『上体がブレて腕にチカラ入っているとか』とか、気づいて修正すれば無理なく良い施術が出来るのに、気づけずに無理な施術をして身体を壊してしまう整体師・セラピストは意外なほど多いのです。気付いてるのに面倒くさいって人もいそうですね。ああ、勿体無い。
良い施術は無理な姿勢からでは生まれません。
何故凝るのか、何故そこが凝るのか、何故ほぐれるのか、痛みとは何か、健康とは何か・・・などなど、本当に大切なことは、当たり前過ぎて見落とされているところに埋もれています。
整体に限らず、人生の多くの場面でもそんなもんですよね。大切なことが骨の髄まで染み込んでいれば、他に知らなくちゃならない事なんていくらも無いと思います。スクール・セミナージプシーにならないためにも、算数みたいな当たり前の解剖生理を大切に、より沢山の事に気付ける人になりたいもんです。気付けさえしたらテクニックなどなんでも良いのですよっ!