現在の手力整体塾には修了・卒業を目前に控えた塾生が数名。皆それぞれ開業にむけて具体的な方針を模索している様子です。

コンセプト・理念については、今まで生きていた人生を元にオンリーワンの得意分野を掲げて確立していくわけですが、告知・集客については個性やら拘りやらは必要ありません。“やり方”は幾つもありませんからね。

インターネット活用の有無

あえてインターネットを使わない顔の見える集客

人に合うのが好きで既にあるコミュニティーに飛び込んで話題をさらえる人は、直接顔を合わせた集客法が向いているかもしれません。都心から離れれば離れるほど、そんな“近所付き合い”が鍵になるようです。

ただし、サービスや施術の方針にクセがあるなど、一般の人が思い描くありふれた整体院とちょっと違う場合は注意が必要。情報が届かずに(足りずに)方向性の違う人も来てしまうことがありますからね。「誰でも良いからお客さんになって!」では固定客が増えないばかりかクレームも生じやすくなってしまうのでです。

インターネットを駆使した集客

顔の見える集客や口コミ・チラシなどとの違いは圧倒的な情報量。ま、ウェブからでも良くわからないまま来てしまう人はたまにはいらっしゃいますが、無駄遣いをしたくない人はサイトの隅々まで良く読み込んで来てれるので、どんな人がどんな思いで整体をしているのか既に伝わっている場合が多く、面倒な説明はいりませんし、最初からリピートする気もあるし、施術の効果もすこぶる高くなります。

インターネットでの集客2種

インターネットの世界でも、大きな声を出して皆に知ってもらわなければ意味が無いのは、現実のコミュニティーに飛び込んだ場合と一緒です。存在を知ってもらうために取れる手段は2つ。

広告を打つ

アドワーズ広告やアフェリエイト広告、フェイスブックやインスタグラムにもお金さえかければ誰でも広告を出すことが出来ます。

資金が潤沢にあるスタートアップで掲載先にターゲットが沢山いるようであれば試す価値があるかもしれません。

が、ワタクシ自身は広告が全く視界に入らないので正直何とも言えません。
広告を広告と思わずにクリックするリテラシー低めの人は相手にしたくないところでもあります。

コンテンツの充実を図る

広告に頼らず(お金をかけず)ウェブサイトを知ってもらうには日々コンテンツを充実させていくしかありません。

広告以外でサイトへ訪れるのは検索かSNSからの流入です。
どちらにしても『役に立つ情報』の発信が必須。ユーザーの役に立つコンテンツが検索上位に表示され、役に立つからシェアされる。インターネットといえどそんな当たり前の構図で成り立っているのです。

一昔前までは意図的にリンクを増やしたり(被リンクを買ったり)、キーワードを濃くしたり、薄いコンテンツでページ数を増やしたりという『役に立つサイト偽装』がまかり通っていましたが、今やチェスも将棋もAIが勝てる時代。Google先生の検索エンジンも相当賢くなっているので、意図的に上位表示を狙った行為は問答無用で弾かれ抹殺されます。

反射的にいいね!してしまう人がまだいますけれど、シェアされるのも検索でヒットするのも、『情報が濃くてちゃんと役に立つサイトのコンテンツである』という趣旨はどんどんハッキリしてきています。

広告に比べ多少時間はかかりますけれど、コンテンツを充実させることのデメリットは脳が酸欠になることくらいww。産みの苦しみ以外のデメリットは思いつきません。

お金も人手も必要とせず1度機能しだせば365日勝手に集客してくれるエリート営業マンとして活躍してくれます。

充実したページを読み込んでもらえれば単なる問い合わせがくることもなく、同じ方向を向いたやりやすいお客さんだけになるので、余計な時間も相当省けます。

安定経営のために通わせる?

『痛み全部取ったら来なくなる。だからあえて残す。』
真面目な顔でそんなこと仰る先生がいたこの業界。敢えて残してるなんてのは言い訳で、単純に腕が足りないのじゃないかしら・・・。

流石にワザとそんなことをしている整体院はもう無いと思いますが、『このままじゃ大変なことになりますよ』とか言っちゃうところはまだまだあるようです。火消しが火をつけてどうするの。

言うまでもないことですが、クライアントの希望にはいつも全力で応えます。再発防止のセルフケアや日常での注意点もしっかり伝えて、“卒業”してもらうのが本来の整体。

「そんな事して経営は大丈夫なのですか?」
卒業間近の塾生も友達などから度々問われるようですが、コレが案外大丈夫です。

卒業させる整体院で経営安定を目指す
問診・検査・施術。全ては状況に合わせた体育のため

いつでも来られる人と二度と来ない人

痛みをワザと残されたり、呪いのような言葉を投げかけられたりで通わされる人達は、当然のごとくいつしかぱったりと来なくなります。そして二度と来ることはありません。

対して、主訴が改善し日々のケアも自分でできるようになった人は、数ヶ月経とうが数年経とうが自分や家族に何かあった時には連絡を下さいます。万全を期した月に1度のケア提案も快く承諾していただける事が多いのです。

数年後に経営が安定しているのはどちらか、誰でも想像つくと思います。

月イチメンテには思わぬ効能?もあります。予約当日『昨日から』『2、3日前から』どこそこが痛くてと仰る方が多いのです。

慢性的な症状に対して施術の効果が1ヶ月も持つはずはないので、予約が入っていることの安心感なのか予約が近づいたことによる気の緩みなのか知りませんが、とにかく予約当日寸前まで平穏に暮らす人が多い。これは月イチメンテの予約効果だと思います。

卒業までのペースと回数

ここは経験が物言うところなので、最初のうちは状況を見ながら正直に相談すれば良いと思います。変な下心は持たずに『正直』ってところが肝心です。

余程症状が軽い場合や方向性がズレている場合を除いて、最初の施術から続く身体の変化は確認したいところなので、少なくとも2回は施術させてもらいたい旨を伝えましょう。できれば2、3日中が良いですね。3回目が必要なのか5回位必要なのかは2回目の様子で見当がつくと思います。

とにかく、整体院の安定した経営は、提供するものとされるものが互いに同じ方向を向いていることが肝心です。術者のキャラクターと整合性の取れた役に立つ情報発信を続け、たとえ多くなくてもコアなファンを集めていきましょう。

施術だけで良くなるものではありません。日常で壊れた身体は日常でこそ治る。『体育』を説くのが整体師の本分です。くれぐれも履き違えないようにしたいもんです。

通わせる整体院と卒業させる整体院の末路

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書いている人

パンチ伊藤
あっとう言う間に整体師歴19年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの/が好き。2020年から自然農の畑やってます。

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