近頃はお坊さんの長いお経を聞く時も椅子に座る場合が多く、普段の生活じゃすっかりお目にかからなくなった正座。お花やお茶でも嗜んでいないと自分が正座出来るのかどうかさえ知らない人もいるようです。
“座揉み”スタイルの手力整体。教室に通いだしてから正座の出来なさに気付く人も度々いらっしゃいます。まずは『正座して挨拶』ってところから少しずつ慣れていってください。もうすぐお正月だしね!
訪問専門のリラクゼーション店で修行していた時、正座して挨拶していたのはスタッフ15名中なんとワタクシだけでした。たったそれだけのことで指名上位をキープできていたのでお安いものです。
祖母の家や親戚の家へお邪魔する際、帰る際に当たり前にやっていた(やらされていた)正座で挨拶。挨拶は自分のスイッチにもなります。出来ない事をアレコレ悩まずに、誰でもできる当たり前なこと今すぐ始めてみましょう。
ちゃんと伸びないと曲がらない
関節の変形が進んで物理的に曲がらないのはさておき、【膝が曲がらない】ことが問題になることは多くありません。むしろ【膝が伸びきらない】方が大問題。きちんと伸ばせない状態、膝を曲げるための筋肉が短縮して凝り固まった状態でいると様々な不都合が生じてきます。代表的なところでは
- O脚、X脚
- 腰痛
- 膝痛
- 膝が曲がりきらない
- 冷えやむくみ
- 立っていられる時間、歩ける時間の短縮(間欠性跛行)
などなど。
膝の関節には他の関節に無い半月板というものがあります。きちんと膝が伸びると、脛骨の骨端にある半月板に大腿骨の骨端がピタッと収まります。半月板のお陰で余計な筋肉を使わなくても立っていられる、膝関節の余計な動き(回旋)も生ずに済む。とても大きな負荷がかかる膝だからこその構造が半月板なのです。
んが、きちんと伸びた状態でないと折角の機能も台無し。筋肉に常に負荷がかかり、本来無いはずの余計な動きが生じてブッ壊れるのが膝です。
【曲がらない】は大した問題じゃない。【しっかり伸びない】を解消しましょう。
ちなみに、最新の痛み生理学において関節の変形と痛みとの直接的な因果関係は否定されています。軟骨に痛みのセンサーは(受容器)は存在しないのです。これ、周知の事実なんですけどね。
うつ伏せで膝は曲がらないけれど正座はできるおばあちゃん
膝の症状を見る時にうつ伏せで膝を曲げてみてカカトがお尻に付くかどうかを見る検査があります。関節の変形などがなければピタッとくっつくのが正常ですが、前モモ(大腿四頭筋)が突っ張ってしまって膝が曲がりきらない場合が良くあります。だけど正座はできる(普段からしてる)というおばあちゃんは案外多いのです。
ありがちな施術では単純に四頭筋(の大腿直筋)を緩めるわけですが、多関節筋の事を念頭に繋がりを考えるのが出来る手力整体師です。(ヒントはこのへんに>>>)
必要なのは難解な理論の高等なテクニックではなく、簡単な生理が複雑に絡んでいるのを知ること。賢い頭ではなく柔軟な頭で考えることです。
正座出来ない=股関節屈曲+膝屈曲+足関節底屈が出来ない
姿勢や動作を分解して1つずつ見れば難しいことは無いのです。単純な答えを求めず、手間暇を楽しむのが粋ってもんですよ!
先日の教室は卒業生がやって来て独演会。本日は今年最後のの4日集中最終日です。