色々な動物と人間を比較すると整体が更に面白くなる!

手力整体塾@からだ応援団のパンチ伊藤です。
ワタクシ色んな動物の姿勢や動作を観察する機会が多くなっています。対象を変えることで新しい気付きや更なる確証を得てむふふと楽しんでおります。

重力に対抗する最適な進化【直立二足】

人種を差別してはいけませんが、犬種は区別しなければ上手くないところがあります。その種が生まれた背景と役割がありますから、人の整体よりも複雑な考察が必要な時があります。

人間の場合は役割の為に品種改良された人はいませんから、理想の姿勢はおおよそ決まっています。地球の地上で生きるべく1番適した進化をしたのが我々人間。重力に対して1番無理なく無駄なく立てるのが直立二足なのです。

重力と骨格の構造

「直立したから腰痛が・・・」
「垂直に重なったからヘルニアが・・・」
など仰る方をたまに見かけますが、重力による梃子【モーメント】の観点がさっぱり抜けている事に気付くべき。腰も首肩も四足のほうがよほどキツイはずです。

ではどうやって直立二足になったのか分解していきましょう。(半分妄想)

4足

人間は手を着いて四足歩行していた類人猿から進化したといわれていますので、四足からの変化を追ってます。

四足から二足への変化

大腿四頭筋が膝を伸ばすのと同時に、殿筋群が骨盤を引き起こしてきます。連動して足首は背屈。カカトが地面に付くようになります。

四足から二足への変化

腸腰筋が骨盤を前傾させつつ腰椎を前方へ引っ張り、腰椎の前彎が生まれます。伸展や後ろ反りではなくあくまで前彎。腰椎の前彎は二足直立の私達だけにしかない構造です。

四足から二足への変化

この段階で地面に手を付く必要がなくなったので、僧帽筋が肩甲骨を引き合わせます。合わせて肋骨(胸郭)が縦長から横長へ。で、あとは頚の力を抜くだけ。前頚筋群が少し縮んで出来上がり。

直立二足への変化

肋骨を有する胸椎のあたりは四足からほとんど変化していません。 (加工もしていません)

下から・・・・
足首の背屈、膝の伸展、股関節の伸展・且つ骨盤の適度な前傾と腰椎の前彎、肩甲骨の内転。これらが二足直立を可能にするため筋骨格に生じた変化だと思います。

健康の為に必要なケアがおのずと見えてきますね。
(ちなみにこういうイラストを作っていると未だに色々気づくもので・・・面白いなぁ。)

「手で沢山のものを持つため」に変化したというのが有力な説みたいですが、実際のところはわかりません。
ワタクシ自身は『人間は最初から人間だったのではないか』と思っていたりします。人を除く霊長類と人との間がどうにも開き過ぎている気がしますからね。段々進化したのであれば、ビッグフットとかイエティとかもっと沢山居て良いんじゃないでしょうか。

最古の哺乳類とされるアデロバシレウスはげっ歯類に見えるので、きっと鎖骨があると思われます。って事は、鎖骨がある我々の方が四足の哺乳類よりも原始的なのか?と思えたりもします。・・・が股関節の靭帯を見ると、昔は四足だったのか?とも思えたりします。

股関節の靭帯

お腹の中での姿勢が影響しているのかもしれませんけれど。

いずれにしても直立する人間の方が四足よりわかりやすい。近頃はそう思っています。犬は犬種によって理想の姿勢・骨格がまちまちですからね。
バランスさえ上手く取れば、グラグラしながらもほとんど筋肉を使わず骨だけで立っていられる我ら人間。宗教とは縁遠いけれど創造主に感謝せずにはいられません。

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