レスリングの金メダリストをめぐるパワハラ問題がカオスです。
相撲協会の某オバサンよろしくしゃしゃり出てきた志學館大学長という人の、「・・・その程度のパワーしかない人間なんです、栄和人は。パワーのない人間によるパワハラが一体どういうものであるか、私には分かりません」とまぁ斜め上を行くパワハラ発言で、協会の体質みたいなものを特盛ツユダクにしてしまったわけですが、結局セクハラ・パワハラというものは自分の尺でしかモノゴト測れない人が、デリカシーのかけらもない行動・言動をした結果意図せず加害者になることが多いのだろうな思うのであります。
アンタの尺ではチッサイオッサンも選手の尺ではパワーあるわけさ。なんでそんなも事わからんかな。
そんなわけで、セクハラ・パワハラの撃退にもしかしたら整体の知恵が役立つかもしれないというおはなしです。
セクハラ・パワハラは労働基準法違反ではない
あっという間に20年近く前の話になりましたが、ワタクシが以前勤めていた運送屋は先代から続く家族経営の有限会社でして、いわゆる腐れ縁でもらっている仕事ばかりゆえドンブリ勘定甚だしく、就業規則すら存在しませんでした。
ま、お蔭で都合良いこともあるわけですが、果たして自分の仕事が正当に評価されているのか気になりだしたら止まらなっくなって、1年間自分で計算したものと給料明細を照らし合わせた結果、管轄する労働基準監督署へ行かざるを得ない状況に。給与の計算がおかしい点もさることながら、まず兎に角就業規則を見せろと申し出たわけです。
家族経営だろうがなんだろうが従業員を雇う法人なら、就業規則を作成して会社と従業員と監督署のそれぞれに保管しておかなければなりません。会社に行っても埒が明かないので、監督署で見せてもらおうとしたわけです。監督署の担当さんが会社へ電話して「見せますけど良いですか?」って聞いてたのはウケたな。
以降、会社へは指導が入り、誰でも見られる場所に就業規則が置かれました。規則にある従業員代表のサインも会社代表のサインも、担当労務士の癖のある字だったりしてツッコミどころ満載なのに、悲しいかなワタクシに続く人は誰もいませんでした。
ワタクシといえば、これ以上の詮索もツッコミもしないことを条件にちょっと多めの退職金を握らされてそそくさと退社し、翌月から失業保険ももらって半年ほど遊ばせてもらいました。会社はその後、トラック協会からも注意が入って営業停止などもあったようですが、現在も一応存続しているようです。しぶといね。
労働基準監督署というのはそんな労働基準法に関する取り締まりをするところなので、セクハラやパワハラに関しては動いてくれないようです。
「強制わいせつ罪」や「軽犯罪法違反」「都道府県の迷惑防止条例違反」に該当するほどのセクハラなら公訴や告訴の対象になりますが、姑息な手段で微妙な線のセクハラだと、取り締まる法律や条例が無いのが現実。これはパワハラも同様ですね。
労働基準法違反でもないセクハラ・パワハラは、労働局、組合、弁護士に相談するするのが最良なんだそうです。
今現在既に被害に合われている方は泣き寝入りせず労働局か組合か弁護士に相談!
今後、いわれのない無用な攻撃を避けたい場合は、あたりを見回してみて、そういう対象になりにくい人を見つけ真似ることからはじめてみてはどうでしょうか。姿勢や動作で、周囲の反応は驚くほど変わるものです。
姿勢・表情・態度・動作。人の印象はあっという間に決まる
リスペクトしている某美容師さんがこんなブログを書いていました。
かくいうワタクシも、10~20代はしょっちゅう職質されてましたな。怪しさ満点だったから仕方ない。
職質する警察官も、セクハラ・パワハラする上司も、キャッチセールスも痴漢もいじめっ子も、実は似たような指標でターゲットに狙いを定めているのであります。
釣り人らしく魚に置き換えてみますと・・・
捕食者は基本的に小魚の群れを見ています。群れから大きく外れた小魚は食べにくいからです。で、目をつけられるのは群れの端っこで目立つ動きをしているやつ。群れの中心にいられないちょっと弱っているようなやつが最初に食われるわけです。水の中だけじゃなくサバンナでも同じですね。
当然人間界も同じです。群れのど真ん中で統制の取れた動きに混じっていたら目立たたないのでターゲットにもなりません。が、そこに居るにはそこそこの体力が要る。群れから外れて単独で居るのも単独で居るためのチカラが必要です。そんな元気なやつは狙わないのが奴らの常なのです。
職質の対象になる『これから何かやりそうな怪しさ』というのも、案外弱さの裏返しだったりするわけです。本当に強ければ攻撃性は低くなりますからね。弱い犬ほど吠えるように、弱いやつほど良からぬ事件を起こすわけです。
ポジションや動きで知らぬ間に表現している『少し弱っているアピール』を奴らは見逃さないのであります。で、『弱ってる』の象徴が、猫背や内股に代表される悪い姿勢です。
猫背内股だとガンダムですら弱く見えます。
こんなモビルスーツはいの一番に狙われる。ほんの一瞬で印象を伝えてしまうのが姿勢の恐ろしさです。
誰彼構わずチヤホヤされたいならあえて弱々しい姿勢もありですが、○○ハラスメントなど無用な攻撃を受けたくないなら、屈筋群をきっちりストレッチして力を出せるようにしておくこと。
身体は危険を感じると反射的に屈筋群が短縮します。危険から身を護るために身体を丸めてガードポジションになるのは生理的な無条件反射ですが、身体を固めて身を護るばかりじゃなく戦える力を養っていきたいのです。【負けないこと】はあんまり重要じゃありませんから。
肉体的・生理的・心理的問わず、自分にとって何が危険なのか見極めておくと、案外自然と強さは手に入るものでもあります。
モラハラとはマタハラとか何でもかんでも【ハラスメント】に仕立て上げないで、自らの選択で避けられることは避けたら良いと思うのです。
『何だか目につく存在』ってことは使い方次第では物凄い武器にもなります。自らの選択で避けられない事情がある人は、ハラスメントターゲットに成らないようにとりあえず整体の知恵でも付けましょう。