塾生が新聞の切り抜きを持ってきてこんな話題で盛り上がりました。
座っている時間が長いと、糖尿病や心筋梗塞など成人病・生活習慣病のリスクが高くなる。統計の結果、日本人は世界最長の座り時間を有しているので改善が必要。先進の企業では立ってデスクワークを行なうところも・・・・
この記事自体は記事のふりをした広告のように思いましたが、思うことをアレコレと意見してもらいました。
何故座りすぎが病気を招くのか
「骨盤が後傾して内臓を圧迫・・・・」なんてある意味整体師らしい意見も飛び出しましたが、妄想より当たり前の事を繋いで考えるのが手力整体。「座っていると代謝が落ちる」というのがもっとも当たり前なリスクと考えます。
座ってテレビを見ている時間が2時間未満の人と4時間以上の人では、肺がん発症率が1.36倍上がっている解析データもあるそう。これは受動喫煙による肺がん発症リスク(1.28倍)よりも高い倍率です。(参考:国立がん研究センター)
楽の代償
椅子を開発製造販売している会社は『もっと座りやすい椅子』を考えてきました。長時間のデスクワークをこなせるように、モニターの位置や机と椅子の関係も進化してきました。テレビも照明もリモコン、洗濯は全自動で掃除はル◯バ、電話も手元にある。研究好きで真面目で仕事熱心なのも相まって、日本人の座っている時間は世界イチ長くなったわけです。
んが、極論に惑わされていると、そろそろ健康のための『座りにくい椅子』とか『ゴミを撒き散らすル◯バ』とかが開発されるかもしれませんなw。
誰かが利益のために作るトレンドに惑わされず本質を見極めましょう。
二足直立のワタシ達はそもそもジッとするのが苦手な構造なのです。
本質に見合わないことをしていたら不都合が起きて当然。それだけのこと。
健康とは何か
話は更に本質に迫り、そもそも健康とは何か、健康のために何が必要かに及びました。
- やりたい事が出来る状態
- 何処も痛くない状態
- 腹八分目
- 良い睡眠
などなど色んな意見が出ましたけれど、『細胞37兆2000億に必要なものが行き渡り循環していること』が肉体的な健康の条件。それを満たすために、
- バランスの良い食事
- 適度な運動
- 良い眠り
- 深い呼吸
など健康に良いとされているモノコトが活かされるわけです。
37兆2000億の単細胞生物を体内に飼っているのがワタシ達。さらに細胞と同じくらいの細菌も飼っている(ちょっと前まで細菌は細胞の10倍とか言われてました)ので、ボク等の身体は概ね60兆から80兆くらいの生物が暮らしているコロニーなのです。
その1匹1匹に必要なものが届いているか。1匹1匹が生命活動をした後吐き出される老廃物を回収できているか。
生きるとは代謝すること。健康とは代謝が活発なこと。
立つだけで代謝は10%向上、時速2キロで歩くと2倍に跳ね上がるというデータもあります。下半身の動きに作用する筋肉は体全体の70%にも及ぶので、2倍どころじゃないような気もします。
『楽』は代謝が低い証拠。楽が悪いとは言いませんが、楽した分だけ健康から遠ざかる覚悟の上でどうぞ!
連作障害
無病息災パワー充電、毎年恒例の日本三大薬師参り。野菜を路上販売しているおじさんが面白いことを言ってました。
「里芋は畑で作るとよぉ、血が残っちまう」「親戚同士で子供作るみたいなもんでよ」「田んぼで作るのが良いのよ」
何を言っているのか正直半分くらいしかわからないのだけれどw、概ね“連作障害”の事を言ってるのはわかる。教わった事じゃなく自ら試行錯誤している人の言葉は本質をついていて面白い。
『座ってるのがダメなら立って』とか『畑がダメなら田んぼで』とかそんな事ではなく、“いっつも同じ”という偏りが問題なわけです。正解なんて無いのに正解らしいものに安心してしまうと、“いっつも同じ”“連作障害”になります。淀んだ水は腐る。そういう事です。
細胞の数もほんの数年前に改定されていますし、体内細菌の正確な種類や数もわかってないのが現状。身体は宇宙みたいなもので『わからない』事の方がずっと多い。
地球の(宇宙の?)縮図が身体。身体のスケールアップ版が地球。定説は今後も覆され続けるでしょうし、どれだけ科学が進んでもその時点での正解しかわからない。
だから正解なんて求めず、連作障害にならないようにだけ氣を配りましょう。
ワタクシも釣りばかりにならないように、昨年に引き続き寒い時期は山へ分け入ります。平らじゃない山道は沢山歩いても脚の筋肉に連作障害が起きないし何より飽きない。
今年は1度くらいみんなで行きたいね。
見学お礼
藤沢市のNさん、横須賀市のSさん、体験見学へお越しいただきありがとうございました。放置しちゃってすみませんでした(笑)
武道を嗜んできたSさんは流石の丹田をお持ちでした。是非、整体など療法の世界で活かしていって欲しいと思います。Nさんはまず自分の身体を変えるのが楽しみですね。ありがとうございました。