「立ち仕事で腰が痛いという人の殿筋(お尻)がふにゃふにゃだった」
現役セラピストの塾生が面白い気づきを持ってきてくれたので、殿筋を使わずに立つとどんな姿勢になるかみんなで考えました。

姿勢を変えれてオートマチックに美尻へ

1Gで筋トレ

猫背の人の背中が固いのは、いつもその筋肉でそこから上を支えているからです。

猫背は背中の筋トレ

重力に押され続けるそこから上をいつも支えている上背の筋肉(主に起立筋)はオートマチックに万年筋トレ状態。ずっと使ってる(収縮している)から痛みも出やすく、筋肉が盛り上がって背中の丸みは加速していきます。

腰やお尻など他の部分でも同じことが起こります。

出尻

(近年絶滅危惧種ですが)こんな風に立つ人は、股関節より上が前方へ倒れこまないよう常に殿筋(お尻)が頑張って収縮しています。

腹出し

反対に、近年激増中のこんな姿勢だと、腰からお尻にかけての筋肉は受動的に短縮しますが使ってはいない(収縮はしてない)ので力なく段々痩せてペタンコなお尻が出来上がります。表面がふにゃふにゃして解くべき本当のコリが奥のほうにある場合が多いです。

いつも使っている猫背の背中が加速度的に丸くなるように、いつも使っている上図のお尻は張りもあって丸みを帯びます。対して下図のお尻は張りなく垂れてきます。現役セラピスト塾生が気付いたふにゃふにゃな殿筋の持ち主は、きっとこんな姿勢で立ち仕事しているのではないでしょうか。

お尻が小さくなると二足で立てなくなります

どっちが良いとか悪いとかという単純な話ではなく、時と場合によってどちらの姿勢にもなれるのが理想ですけれど、殿筋(お尻)が大きいのは人間のアイデンティティーなのです。

殿筋の発達で臀裂や臀溝がハッキリしているのも人間だけの専売特許。それを知ってか知らずか昨年来世界的に丸くてボリュームある尻が大ブームです。んが、『世界一姿勢が悪い』と揶揄される日本人のお尻はいつまでも四角くて薄っぺらいのであります。世界的な美尻ブームもどこ吹く風のガラパゴス状態です。

お腹を突き出して立つ下図の姿勢は、妊婦さんや恰幅の良い中年以降の男性に多かった姿勢ですが、近年は10代の大半がこんな姿勢で立ってます。お陰でお尻がどんどん小さくなってサル化まっしぐら。この国の未来が思いやられます。

筋トレの前にすることがあります

そのままの姿勢でお尻の筋トレだけしたって無駄です。
まずは気づくこと。気づかないから痛みという症状が出て気付かされるのです。

自分の頭は背骨の上に乗っているか、足の裏全体に体重が掛かっているか、特定の筋肉に力が入っていないか、肩の力は抜けているか、つま先はどこを向いているか、坐骨で座れているか、丹田は骨盤に収まっているか・・・などなど、痛みで気付かされる前に自ら能動的に気付けるように。

そして知ること。ブームに乗った薄っぺらな情報ではなく、自分の骨格がどうなっているのか筋肉はどうやって働くのかなどベーシックな身体の知識を得れば、必要なことはおのずとわかってきます。

もう一度言いますが、時と場合によって様々な姿勢を使い分けるのが理想です。お尻の筋肉を使おうが使わなかろうがどっちでも良いけれど、『いつも同じ』というのがよろしくないのです。極力重力を敵に回さない姿勢が痛みの出にくい姿勢ではありますけれど、それさえも『いつも同じ』じゃ上手くない。適当に姿勢を変えて適度に揺らいで、体中の筋肉を少しづつ沢山使えるようにしておきたいのであります。

規則正しくいつも同じはカラダに毒。積極的にイレギュラーを楽しみましょう。
あ、ちなみにお尻とO脚・X脚は密接に関係しています。そこんとこよろしく!

大切なことを守れば筋トレ不要で美尻は作れる。
日本人の姿勢を悪くしている最大要因【内股】を撲滅するべく総まとめ的なエントリ書きました↓

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