【疲れと痛み】はベクトルが違う。疲れにくい身体を手に入れたいなら知っておきたい本当のこと

疲れにくい身体はきちんと疲れることで手に入ります

疲れたくないというのは誰もが持っている本能です。
誰でもいつでも食べ物が手に入るようになったのなんてつい最近のこと。それまでは明日食べられるかわからなかったわけですから、なるべく疲れないように・代謝しないようにするのは当たり前な本能です。んが!時はアトムの時代を超えております。今や先進国で飢えて死ぬことは極一部を覗いて無く、むしろ食べ過ぎによる病気の方が深刻です。

そんな時代には【きちんと疲れる】事のほうが大事ですよっておはなしです。

矯正・施術で【疲れない身体】の提供は可能か?

飽食の現代においても【疲れない】は魅力的なようで、姿勢を正すと疲れない!とか、整体や骨盤矯正で疲れない体を手に入れましょう!などというキャッチを度々見かけますが、天の邪鬼なワタクシは見かける度に腹の奥がムカムカするのであります。

骨盤を自在に操れるようになったり、良い姿勢はもちろんあらゆる姿勢が可能になったり、色んな歩き方が出来るようになったり、動かせる筋肉が増えていくのが良い施術です。結果、代謝が上がったり血行が良くなったりするわけ。

運動すれば代謝が上がる。つまり代謝が上がるってことは疲れるってことです。(理屈っぽくてすみません)

疲れにくい身体を手に入れることはできますが、そうなるまでの【過程】をスッ飛ばして疲れないようにするには、代謝を落とすか麻痺させる意外に方法は無いのであります。

疲れは生きている証拠。細胞が代謝している証です。『疲れないようになる』という餌に釣られないようにしていただきたいのあります。

疲れと痛みを同列にするからややこしいのです

みなさんが良く知っている当たり前の事実をちゃんと紐づけすれば見えてくることがあります。

【立つより座るほうが疲れない】
座っているよりも立っている方が疲れるのは多くの方が実感している事実でしょう。だから座れる状況で目的もなく立ってる人はまずいません。

【立つだけで代謝は上がる】
少し前『椅子に殺される』という話が話題になっていました。

座ってテレビを見ている時間が2時間未満の人と4時間以上の人では、肺がん発症率が1.36倍上がっている解析データもあるそう。これは受動喫煙による肺がん発症リスク(1.28倍)よりも高い倍率です。

基礎代謝ランキング1、2位を争う骨格筋は7割近くが下半身にあるわけで、座っていたらその分の代謝が落ちます。だから座ってた方が疲れないわけです。

【座ると腰への負担は増える】
これもまぁまぁ有名な話だと思います。直立よりも座位の方が腰への負担は1.5倍近く増えるのです。

立位と座位で腰へかかる負担の違い

いわゆる良い姿勢で直立した際腰へかかる負担を100としたら、仰向けで寝た場合が25、立位でちょっと前かがみが150、良い姿勢で座って140、座って前屈みだと185と跳ね上がります。

立位も座位も脊柱の垂直静止という行為に違いないわけで、同じ行為をするなら下肢の筋肉も動員したほうが負担が分散するのは当たり前です。

ここに書いた3つの事実は皆さん知識として知っているか実際に実感していることだと思います。だけどそれぞれがバラバラだから情報に惑わされるのです。バラバラな知識をきちんと繋げれば、疲れは代謝の証だし、疲れの先に痛みがあるのではなく疲れを遠ざけたら痛みに近づくと気づくはずです。

良い姿勢は疲れます。だから世の中こんなにも沢山おかしな姿勢の人が溢れて腰痛肩こりに悩んでいるのであります。

おかしな姿勢は使う筋肉が少ない=代謝が少ない⇒だから疲れない⇒けど痛くなる。これが事実です。
疲れと痛みはベクトルが違う。疲れていると動きが雑になって何処かを痛めたりすることはあっても疲れの先に痛みがあるわけじゃないのです。本能と理性のせめぎ合いですなぁ。

疲れにくい身体は疲れる過程を経て手に入ります

天文学的に低い当選率の宝くじでも当たらない限り、仕事や生活はいきなり楽にはなりません。同じように、姿勢や動作もいきなり楽にはなりません。過程を踏まずに疲れないようにしたら痛みという代償を払う事になります。はい言わば借金ですね。

人生は常に二択です。どちらにもメリット・デメリットがありますからまぁどっちを選ぶかは本人の自由です。痛くても良いから疲れを遠ざけて楽したいのか、多少疲れてでも痛みを遠ざけ疲れにくい身体を作っていくのか好きな方を選んでください。

少し前の記事ですが、レジェンド葛西選手もこう言ってます。

そんなわけで、手力整体塾では正しく疲れる方法を色々とお伝えしております。基本施術の姿勢ひとつとってもとにかく最初は疲れるはずですが、結果的に出来ることが増えていきます。
今まで動かせなかったところが動く。あえて疲れやすい身体を作って疲れの閾値を上げていく。するってーと結果的に痛みは遠ざかり、ついでに疲れにくくもなってきます。

どうしても疲れたくないという方は体中にチューブ刺してもらって寝てるのが1番です。代謝を極限まで落とせば当然疲れませんし長生きできますよ。アチコチ痛くはなると思いますけどね。

閑話休題。さよならトミー

先日こんなブログを仕込んでいたら、

お世話になっている牧場から犬が倒れたと連絡。授業と訪問施術を終え南房総まで車を飛ばして会いに行ってきました。

きちんと疲れたトミーさん

馬を見張り、侵入者を追い払い、案内役として人の前を行き、牧場主を精一杯サポートしていたトミーさん。こんなに犬生を全うしたボーダーコリーは日本じゃ珍しいと思います。多少短命だったけれどボーダーらしく生きられたキミを羨ましく思うよ。ココに来られてよかったね、トミー。

ワタクシも、楽して無駄に長生きするよりちゃんと疲れて自分らしく活きたいと思います。

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書いている人

パンチ伊藤
あっとう言う間に整体師歴17年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの全般/が好きです。

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