台風21号の被害に合われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
湘南界隈は4日夕方に強い風が吹いたくらいで済みましたが、25年ぶりとも言われる強い台風の直撃はアチコチで想像を絶する光景を繰り広げいたようです。

相変わらずテレビがないのでワタクシの情報源はもっぱらインターネット。まとめ動画を発信するYouTuberの素早さも驚きましたが、まるで巨大なツイスターに襲われているような光景に目を疑いました。ここは日本ですよね?

で、そんな惨状を笑いながら撮影している人がコメント欄で叩かれているのが目につきました。何かと言えば『不謹慎』と言われる世の中だけれど五感も感情も人それぞれなので、単なる感情論で他人を叩くのはやめたほうが良いよねというおはなしです。

笑わなくて良いところで笑えるのは人間だけ

犬好きの目には笑ってる犬がいるように見えますし、釣りバカならナマズはいつも笑っているように見えるのですが、一部の猿を除いて、笑いは人間だけの特権と言われています。

一般的には好意的な入力に対し陽性の感情に伴って笑うとされていますけれど、苦笑・失笑・冷笑・愛想笑いなどもあることから、笑わなくても良いところで笑えることこそ人間特有なのでしょう。

笑わなくて良いところで笑えるのは人間だけ

寝ている新生児も微笑することが確認されているので感情が伴わなくても顔は笑うわけですが、やっぱりきちんと感情と紐づけされて笑っていたほうが良いように思います。どうも近頃顔だけ笑ってる人が多くて信用ならんw。

脳の活性化だったりエンドルフィンの分泌だったりNK細胞の活性化だったりで、笑うことのメリットばかりが取り上げられますが、ちゃんと感情とリンクしてない心と体がバラバラになっちゃいますよ!

笑いは防御

人間の赤ちゃんが笑うのは周囲の関心を引く生得的行動と推測されています。わずか3、4ヶ月の内に、笑うと大人たちが好意的に接していくれることを学ぶのです。

オラウータンやチンパンジーなど人間に近い一部の猿が笑うのも同様、強い者に対して笑顔を見せてその場を穏やかにやり過ごす手段なのだそうです。

力を持たないものが張り巡らすバリア。力の強いものに取り入る為の袖の下(あー言葉が悪い)。それが笑い(笑顔)。

実は整体の施術中にも『痛くて』笑う人が結構居ます。笑うと副交感神経が優位になって身体の力が抜けコリは解れやすくなります。知ってか知らずか笑うことで攻撃をいなしているわけで、グッと息を止めてこらえてしまうよりも結果的に高い防御力を発揮します。

笑いは構図・認識のズレ

診察室の扉を開けたら看護師さんがセーラー服だったとか、大統領がムーンウォークで登場するとか、人類最強の格闘家がチワワに追いかけられるとか、整体師がギックリ腰になるとか(笑いを取るためになってみたぞ!)、コレみんな笑うトコ(あんまり面白くなくて申し訳ない)。ありえない・起こりえないと思い込んでいた状況が笑いをそそるのであります。

認知科学者のマシューマレー氏いわく、『自分の間違いを笑う。自分の思い込みが外れたことを笑う』のだそうで、だからつまり経験や立場によって相当な個人差があるわけです。

トラックが倒れる、倉庫の屋根が吹き飛ぶ、自動販売機が転がる、タンカーが橋を壊す・・・e.t.c.あるはずがないと思い込んでいた事が目の前で起こった場合、笑ってしまうのは心理学的に素直な反応なので無神経じゃなく正常な神経のおかげ。ただ、経験や想像力がちょっと足りない可愛そうな人達なのであります。

緊張と弛緩

手力整体塾では、コリを解くために緊張させるという手段を用いています。緊張すれば反射が生じて勝手に緩むからです。緊張させずにコリを解いている人が居たら是非会いたい。魔法使いってことですからね。

筋肉だけじゃなく笑いにも緊張と弛緩が大切。緊張すればするほど弛緩の笑いが生じやすくなるそうです。わかりやすいのは大晦日恒例のアレ。笑っちゃいけないと緊張するから簡単に笑っちゃうわけです。

お葬式とか真面目なパーティーとかでつい笑っちゃうひと結構いません?緊張している場ではいつもなら笑わないようなことでも笑けてしまう。これもまた正常な反応なのであります。

まとめ。笑いのツボやレベルは人それぞれです

  • ありえない・起こりえないと思い込んでいた状況は笑いをそそる
  • 緊張すればするほど笑える

ワタクシが群像劇を面白いと思う理由がまた一段と明確になりました。先日観た『カメラを止めるな!』の前半が何故あんなにもつまらなかったかもちゃんと心理的な仕掛けがあったわけですね。凄いな-。

想像を絶する恐ろしい光景を目の当たりにして笑っている人達は正常な反応をしてるのであります。ありえないと思い込んでた状況を「こんなのおかしい」と笑っているわけですからね。『おかしい』は『面白い』の他にも色々あるってことです。

そんなわけで笑ってる人は否定できませんが、あの状況で野外にいることはありえない。死にたいなら人里はなれたところで勝手に死ねばよろしい。まるで当然のように仕事させている会社や雇い主も想像力が無さ過ぎ。責任意識薄い会社の言うことなんか聞いちゃダメ。自分の身は自分で守る。これは徹底しましょう。

ちなみに、整体で笑いが起こるのは防御でもあり認識のズレでもあります。

  • 痛みを認識していないところがビックリするほど痛かった
  • 思いもよらないところの操作で痛みが取れた

手力整体のトリガーポイントなら笑いの起こる整体が出来るってことです。あ、これじゃステマだ。不謹慎ですね。

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書いている人

パンチ伊藤
あっとう言う間に整体師歴19年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの/が好き。2020年から自然農の畑やってます。

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