『疲れた疲れた言うなら遊ぶな』
10代半ばの頃良くオヤジに言われましたっけね。
手力整体塾の教室では割と話題になる事ですが、ひとくちに“疲れ”と言っても2種類あることに気付いている人はいるでしょうか。
いつまで経っても抜けない何だか嫌な疲れ。
疲れているのに眠れない。寝てもスッキリしない。どこがどうという事もなく、とにかく『ダルい』と表現されるような慢性疲労感。
原因も明確でハッキリとした疲れ。
ヘトヘトに疲れたのにやけに爽やかだったり笑顔がこぼれたりする。ヘトヘトなので泥のように眠れる。翌朝から筋肉痛が出ることもあるけど頭は妙にスッキリ。
2つの疲れの違いは、締め切り、目的、期間、達成感。そういったものの有無だと思うのですがどうでしょうか。
株価や為替が上がれば下がり下がれば上がるように、モノコトには作用反作用の法則があります。上がり幅が大きければ下がり幅も大きい。無理なダイエットで極端に痩せればリバウンドも大きい。万物共通当たり前の作用です。
終わりの無い中途半端な疲れ。これがいわゆる悪い疲れです。
この状態から解放されたかったら休息はあまりおすすめできません。むしろ1度思いっきり疲れた方が良い。ちょっと無理をしてでも達成感を感じ前後不覚になって気を失うように眠れるまで寝ずに頑張ってみる。翌朝はなんだかちょっと一皮剥けたようになっていること請け合いです。
コツは、頭と身体と一緒に疲れること。
『今日中にこのゲームをクリアする』とかはダメです。『何も考えずに只走る』とかもダメ。せっかくなら『足はどうなっているか』『肩甲骨は動いているか』などなど、身体を隅々感じながら走ると良いと思います。頭と身体と両方使って『やりきった』と思えるところまで疲れたら、泥のように眠れるはずです。
疲れは生命活動の証
生きるとはエネルギーと酸素を消費すること。発電(発熱)という生命活動の証が疲れだと思います。そう、私達電気で動いているのです。
エネルギー消費量1位は当然骨格筋。2位が脳なのです。身体のたった2%ほどの重さしか無い脳が、20%近くのエネルギーを消費するといわれています。しかも脳は完全燃焼を行なう為酸素消費量にいたっては全体の25%。完全燃焼なので不純物は発生せずどれだけ酷使しても筋肉痛(脳痛?)になりません。
正しく疲れたら痛みは出にくい。歪まない。
ワタクシ整体師なので脳の事はこれ以上語れません。んが、筋肉は語りまっせ。
骨格筋は400ほどありますが、余程意識的に体を動かしていないと使える筋肉はドンドン減っていきます。少ない種類の筋肉で同じ動作をすれば早く痛むのは当然。折角同じ動作をしても発電量(熱量)が少ないので『痩せにくい』なんて事も起ります。
ついつい悪い姿勢になる最大の理由は“楽だから”です。楽なのは使っている筋肉の種類が少ないからです。発電量が少ない証拠が“楽”。(なーんも考えなければ脳も楽です)
楽した代償はいつまでも抜けない嫌な疲れだったり、いつも特定のところが痛む慢性痛だったり、グッスリ眠れない睡眠障害だったりするんじゃないでしょうか。
人生そのものも楽して良い事はあんまりありませんわな。楽と楽しいは案外相反していると思います。
正しく疲れる身体の為のレストアストレッチ
手力整体塾のO脚・骨盤矯正専科レストアストレッチ。いや、もう正直O脚とか骨盤矯正とかの前書きを取ろうかと考えてるレストアストレッチ。その名の通りセルフケアで身体を再生するプログラムです。
ストレッチと簡単な運動で使える筋肉を増やす。結果、痛みが出にくく歪まない『正しく疲れる』身体が手に入ります。
筋肉の性質を知ればストレッチは絶対必要。ただし危険回避の為の原始的な反射が起きないように注意が必要です。
- ストレッチする筋を間違わない
- 痛いまでしない
- 反動をつけない
- しっかり時間をかける
危険な時に四肢は折りたたまれて身体は丸まります。ダンゴ虫のようにね。気が付いたら猫背になっているなんて人は何か危険な状態なのです。元を断たずに無理くり良い姿勢にしちゃ余計危ない。中途半端な悪い疲れがずっと続いているのも危険な状態と言えます。
ストレッチと簡単な運動で元を正して無理なく自然に良い姿勢へ再生。400余りの骨格筋を偏らず出来るだけ沢山自由自在に。正しく疲れる楽しいカラダへ。
上級講座で手技へ変換して一瞬でカラダを変える技をお伝えしてきましたが、8月の開催を持って手技への変換を最後にしようと思います。身体を診て必要なストレッチと運動を処方できる人。正しく指導できる人を育成するイントラ養成講座に変える予定です。
O脚・骨盤矯正を技としておこないたい方は8月の講座へどうぞ。こんな事↓ができるようになります。
番組サイトで動画をチェック⇒http://www.fishing-v.jp/movie/?mv=wolf_1501_6907340_02