手力整体塾の牧場合宿

今月の4日間集中講座が終わりました。
中2日は春の牧場合宿でしたが金曜月曜はきちんと通常授業。正しい言葉を使えるようあらためて整理してみました。

背骨、脊柱、脊椎、椎骨、脊髄

一般的に背骨といわれる部分は正しい言葉だと脊柱です。背骨のある動物を脊椎動物と呼ぶので『脊椎』も背骨を刺しますが、相手が人間の場合はやっぱり脊柱だと思います。

脊柱は24個の椎骨と仙骨が椎間板を挟んで繋がっています。(第1頚椎と第2頚椎の間に椎間板はありません)。
各椎骨の後ろ半分は孔が空いていて、それらが連なる事で脊柱管と呼ばれるトンネルを形成します。そこを通るのが脊髄。脊髄から枝分かれした神経が各器官へ向かいます。脊髄と脳を合わせて中枢神経と呼ばれます。

お客さんに対してなど通常は“背骨”で良いと思います。わざわざ難しい言葉を使う必要はありませんが間違ったものは使わないように注意しましょう。
背骨の解剖、詳しくはこちら>>>

筋肉を使う、短縮、収縮

こっちはもっと使うシチュエーションが多い言葉だと思います。痛みに対しても『使いすぎ』などと良く言われますが、『筋肉を使う』という事を正しく理解している人はあまり多くありません。

筋肉を使う=スイッチON=収縮であって、長さは関係なく短縮するとは限りません。さらに短縮しているからといってスイッチが入っているとも限りません。胡坐をかいて座ると膝が最大級に曲がりますが、膝を曲げるための筋肉(ハムスト)に力を入れている(ON・収縮)人はいないと思います。

正しいスクワットで重力に対抗する筋

中腰の時(正しいスクワットのとき)、下肢の各関節の動作は上から【股関節屈曲】【膝関節屈曲】【足関節背屈】でそれらの動作にかかわる筋肉は短縮していますが、重力に対抗して収縮している(使っている)のは赤いところ。【股関節伸展】【膝関節伸展】【足関節背屈】の筋肉です。(カカトで地面を押すのが正しいスクワットです)

収縮と短縮は意味が違う。筋骨格系の痛みを難しいものにしてしまう原因のひとつだと思います。『使いすぎ』の原因は『使ってない』短縮した筋だったりするのです。

と、説明を聞いて『ふむふむ、なるほど』などと思ってもきっと理解には及びません。簡単で良いから自分で絵を描くこと。自ら正確な言葉を発し綴る事がなにより大切です。

“言葉を変えると人生が変わる”と言われます。“言霊”というものもあります。
楽しい未来に繋がる適切な言葉を理解した上できちんと使っていきましょう。

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書いている人

パンチ伊藤
あっとう言う間に整体師歴19年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの/が好き。2020年から自然農の畑やってます。

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