肉体はいつでもリアクション!
『解剖したカエルの坐骨神経に電流を流して脚を動かす』(参考動画閲覧注意)
伊藤がガキの頃は多くの学校で普通におこなわれていたカエルの解剖実験。近頃はすっかり姿を消しているようで『こんな時代に子供を残さなくてよかった』とか天邪鬼は思うのです。(今も行っている学校はあるようです。こういう体験は代えがたいと思います)
身体は電流で動いています。
何らかのスイッチが押されないかぎり電気が流れることは無く、身体は動きません。身体が勝手に形を変えたり痛みを出したり病気になったりすることは基本ありません。
入力に対する反射、アクションに対するリアクション。良くも悪くも身体に変化を起こすには前者を変える必要があるのです。
先日の授業中、未だに自分の身体の中に不具合の原因を探している塾生がいたのでちょっと声が大きくなった次第です。遠く香港からの体験見学者さんの前でお恥ずかしい。(Mさん失礼いたしました)もう1度このへんのエントリを読みかえして文章にまとめてください。
身体の中に原因を探す癖があると、対象(患者さん)の身体も同じように考えてしまう。それは魔女狩りに似たとても危ないこと。身体に悪意はないのですよ。
五感と感情と肉体の相互関係
原因分子は外にあります。身体に対する入力は五感の分だけありますから、どんな入力に対して身体がどんな反応するのか気づくために五感のアンテナを張り巡らしておかなければなりません。
これはもう何度もシェアしているダビンチが人間の特性を嘆いた言葉です。
見ることなく見る、聞くことなく聞く、感じることなく触れる、味わうことなく食べる、筋肉を知覚することなく動く、匂いをかぐことなく息を吸う、考えることなく話す。
考えるより感じる。それが大事。
そして、五感と感情はとても深く関わっています。感じないでいると同時に感情さえも希薄になっていくように思うのです。
そんな映画がありました。『パーフェクト・センス』。
ある種の感情とともに次々と感覚を失っていく。喜びと共に視覚が失われた後、触覚だけが残った世界は一体その後どうなったんだろうとモヤモヤする後味の悪い映画です(笑)。エヴァ・グリーン綺麗!
『腰痛は怒りである 』という理論もあります。施術の最中、子供を叱ったお母さんの背中が瞬時にカチカチになるなどザラ。と、言う事は逆もまた真なりです。
感情は喜怒哀楽の他にも沢山あります(感情一覧)。近頃欠けているなぁと思うものはないでしょうか。五感も分類すれば同じくらいあると思います。満遍なくバランス良く感じて味わい尽くさないともったいないと思うのです。
生命エネルギーという電気(電流)のスイッチを押すのが感覚や感情。
感覚と感情の体験を増やすと器が広がって、結果流れるエネルギーを増やすことに繋がるんじゃないでしょうか。
整体という生業に身を置いて、『身体は電流で動いている』というショッキングな事実を目の当たりにしたカエルの日が鮮明に蘇るなんて人生とは面白いものですな。