手力整体塾@からだ応援団のパンチ伊藤です。
30歳を超え40歳、50歳・・・体のあちこちに痛みが出ると、つい、「歳だわ」なんて言ったりしますよね。

年齢に比例して体の痛みがどんどん増えてくる事を心配する人も多いと思いますが、高齢のクライアントさんを沢山診てきた整体師(ワタクシ)が知っている事実は世間の風潮とは随分異なりますというお話です。

加齢と痛みは比例しない。ピークは50代!

関節の摩耗や椎間板の変性は加齢と共に全ての人に起こります。だけれど全ての人が腰痛・膝痛を抱えているわけではありません。この事実だけでも相当重要なことですか、『日本整形外科学会プロジェクト委員会』の依頼により行われた「腰痛に関する全国調査」からも、年齢と痛み(腰痛)は比例しないというデータが出ています。

一目瞭然、治療を必要とするほどの腰痛を感じた年齢のピークは50代。(女性の70代で増えているのは圧迫骨折によるものと思われます)

骨・関節・椎間板なのどの変性と腰痛は無関係。加齢による筋肉量の低下や姿勢の変化も痛みの原因とは言い難く参考程度にしかならないということは、紛うことなき事実なのです。

貴重なデータが参考にされないのは何故か

お年寄りが病院にへ行って「先生、膝がね」とか「腰がね」と漏らすと、「あーそりゃ年寄り病だから仕方ないよ」などという無責任なこと言うお医者さんが結構多いようなのです。

ロクに話も聞かず、身体を診たり触ったりすることもなく「取り敢えずレントゲン撮ろうか」「MRIも撮ってみるか」となる場合が大半です。何故なら、腰椎X線1枚の医療点数は【画像診断料・撮影料・電子画像管理など諸々合計210点】。単純MRI検査なら【撮影料諸々合わせて1900点】。1点10円計算なので良い稼ぎなるからです。

画像を撮るだけ撮って、「コレと言って問題無いね」と言ってくれれば良いものを、撮ったからにはと余計なことを言うお医者さんが多いからなお困る。骨折・リウマチ・ウイルス感染・新生物などの有無を調べるのに画像は有効でしょうけれど、85%を占める非特異的腰痛に対しては「問題ない」(日本の西洋医学では)と言う以外無いはずなんですけれどね。筋肉を知らないお医者さんには手立てがありませんから。
(腰痛の85%は原因を特定できない非特異的腰痛だと厚労省の資料に明記されています)

お医者さんにも生活がありますけど、事実は事実としてきちんと活かして欲しいものです。

環境や思考をお年寄りに近づければ痛みはなくなる!?

お年寄りがもらす「膝がね」「腰がね」という言葉で早合点している先生が多いようにも思います。
ワタクシの拙い経験だと「どうしたの?痛いの?」と聴くと「痛かぁないんだよね」と返ってくる場合がとても多い。圧迫骨折して腰が曲がっている人も、膝の関節が完全に変形している人も同様です。

もう少し突っ込んで話を聞くと、「足が前に出ない」とか「腰が重い」とか様々な訴えが出てきますけれど「痛い」と言う人はホントに少ない。意外に思われるかも知れませんが、『痛みとはなにか』という本質を理解していれば実は驚くことでもありません。

痛みは筋肉の酸欠です。最も激しく筋肉に酸欠を生じさせるのは、継続的な筋肉の収縮・緊張です。物理的な筋の収縮はもとより、精神的な不安や恐怖も体に力を入れます。知らず知らず筋肉が収縮するのです。

不安や恐怖は実際に身を持って体験して減らしていくしか無い。

希望に満ちているはずの未来は、反面あればあるだけ不安要素も含みます。が、年令を重ね未来が少なくなると不安も減るわけです。

逆に、何歳になってもアチコチ痛がる人も少数派だけどやっぱり居ます。ワタクシの母もそんな一人です。
彼女はとにかく怖がりなのです。体験が増え未来への不安も減っているはずなのに、地震や雷など自然災害への恐怖がどうにもならない。どんなトラウマがあるのかわかりませんけれど、あんなに怖がりでは私の施術など役に立ちません。(あ、膝痛は取りましたけど)
反面、大胆なところも持ち合わせているので、そろそろ痛みから開放されて欲しいと願っています。

未来の事や他人の気持ちなど、どれだけ考えても決してわからない事を考えていたら不安は無くなりません。むしろ増える一方だと思います。
わからないことはわからない。
わからないことを考える時間があるなら、わかっていること、解明されていること、事実として示されているデータや数字をきちんと見ること。するといち早く『痛みのないお年寄り』の領域にたどり着けるんじゃないでしょうか。

まとめ:痛みの無い身体のために

  • 安心してください。年齢と体の痛みは比例しません!
  • 軟骨や椎間板の変性と痛みに因果関係はありません!
    (参考に石川県の整形外科医加茂先生のブログをリンクしておきます)
  • 筋肉の量も痛みとの因果関係はありません!
  • 体験を増やし、既知の事実を増やし、不安を減らしましょう!
  • 考えても決してわからない他人の気持ちや未来のことは不安の元。考えないようにしましょう!
  • 姿勢や動作の癖で生じている筋肉の酸欠は早めに解消しましょう

想像や妄想ではなく、解剖学と物理という事実を元に考察する手力整体なら、筋の酸欠と共に不安の解消にも貢献できます。くれぐれも、良くわからない理論の療法やお医者さんの心無い言葉で不安を募らせませんように。

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