手力整体塾に入塾すると早々に、アレコレとホームワークが出題されます。
「勉強とは教わることではなく気付くことである」という大義名分の元、ある意味手抜きでもあります(笑)。いや、動作別筋肉一覧など資料にしてお渡しすることなど造作もありませんが、勉強のカギでもある『分類と比較』を通じて『気付く』喜びを奪うことになるので、ここはあえてホームワークで頑張っていただきます。

もうひとつ早々に出される宿題が、筋肉の役割・分類・特性の書き出し。このたった1ページに集約される筋肉の基礎をDNAに染み込ますほど理解しておくと、身体のトラブルに関する多くのことが腑に落ちてしまうのです。療法の世界でうごめく魑魅魍魎の一見摩訶不思議なテクニックや理論も、たやすく論破できてしまう(笑)。大切なことは当たり前の中にこそあるのです。
筋肉の役割・分類・特性。聞けば当たり前のことばかりなので、Googled先生に頼らず記憶を辿ってください。知識が繋がっていく過程が『気付き』。そこが楽しいところですからね。

筋肉の分類。アウターマッスルとインナーマッスル

大切な分類のひとつに、誰でも聞いたことがあるアウターマッスル(浅層筋)とインナーマッスル(深層筋)というのがあります。見た目にわかるのがアウター、骨に近いのがインナーです。

関節を支点にして梃子を使い骨格に作用する事を考えれば、梃子が活かせる骨から遠いアウターマッスルが、より『動き』に作用するのは容易に想像できます。

インナーマッスルとアウターマッスル梃子効率の違い

反対に、骨格の『固定』をするのにはインナーマッスルの方が無駄が無く効率が良いのです。どちらが良いとか悪いとかいう単純な話ではありません。どちらも大事です。

んが、余程バランス良くトレーニングしていない限り、大抵はどちらかが優位になっていて、それぞれ得意なことに違いが生じてきます。インナーが優位なら可動の狭さを活かした固定が得意。アウターが優位なら動くのが得意。そんな感じです。

動きで膝がわらう人、止まると膝がわらう人(*`▽´*) ウヒョヒョ

メジャーゆえお気楽ムードで行けてしまう丹沢大山ですが、ケーブルカーを使わずに下りてくると途中で膝が笑い出す人は案外多いと思います。
ま、ワタクシもそんなひとりでしたが、面白かったのは同行した人と膝のわらい方が違った点。
元来柔軟性に乏しくスタビライゼーションなどインナーを使った固定が得意なワタクシは、動きの最中にガクガクしましたが、柔軟性が高くジッとするのが苦手な人は、動きを止めるとガクガクしていました。

得意と苦手のギャップ

同じ山を同じように登って同じような膝痛が生じたとしても、元々得意なモノコトが違えばケアの方法も違ってきます。
苦手なことに挑戦するのはとても良い事だと思います。けれど、得意なことを蔑ろにするのはとてももったいない事です。得意なことと苦手なことのギャップが開き過ぎるのは良くありませんが、苦手を得意の領域にまで引き上げる必要はないのです。
無い物ねだりをせずあるものを活かす。得意を磨く。ギャップが開き過ぎないように苦手なことも少々やっておく。それくらいで良いと思います。

先日の教室で数名指名してバランスボールと戯れてもらいましたが、得意な人・苦手な人は正確に見分けがつきました。ギャップが開きすぎないように、得意を活かしつつも少々の苦手導入。開業するなら上手いこと自分を扱っていきましょう。

四十肩はギャップ開きすぎ

インナー・アウターの話しついでに四十肩の話。
普通に考えればわかると思いますが、四十肩・五十肩という病気はありません。でもって、単純に『歳のせい』なら、六十肩とか七十肩の方がよっぽど多いハズです。痛くて眠れないとか痛みで目が覚めるようなら本物(石灰化)なので病院で治してもらえますが、『腕を上げると痛い』とか『背中に回すと痛い』などの動作痛だけなら、得意と苦手のギャップ開き過ぎが多いのです。

マクロな目線で見たら肩周りのインナーマッスルとアウターマッスルのアンバランスが大きな要因。(ワイドに見たら色々)

四十肩はなにか?考えるよりも、四十肩に成らない人はどんな人か?考えた方が有意義です。

  • 明確な苦手があるかないか
  • ギャップが開きすぎていないかどうか

ギャップを埋めるために必要なことは人それぞれ違いますが、『苦手なことを少しだけ実行』する点は違いありません。本質はひとつです。ギャップを埋めるために『得意をセーブ』するのはあまりおすすめしません。ツマラナクなっちゃいますからね!

整体の学校手力整体塾-四十肩とはなんだ?

お陰様で盛況ではありますか男性が多くて珍しく静かな教室。基本手技の手順を覚えるのは異例の速さですが、もう少し自分からネタを振ったり話を広げたりにトライしないと、インプットとアウトプットのギャップが開き過ぎますよ!

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