ご本人も塾生レポートに綴ってくれていますが、教室で大変興味深い事が起こっております。原因不明のしつこい痛みや体調不良に悩んでいるなら参考になるかもしれません。
鬱、外出恐怖、頭が真っ白になる、眠れない
あることが引き金となってウツに陥り外出が怖くなった。
薬より何より整体が回復につながったと感じて手力の門下生になった。
外出ができるようになってまだ日が浅く、完全回復とはいえない状態。症状は無いけれど背中はガチガチに固く他は水っぽくて柔らかい。身体中何処を触ってもとにかく痛がる。入塾当初は、伊藤の拙い経験上まだ『ウツな人』の典型でした。
諸々の事情で多くても月に4日ほどしか参加できずまるっと1ヶ月以上休む事もあったとはいえ、手力整体のキモである『身体をひとつにした施術』が中々上達しないまま1年半が過ぎてしまいました。
身体をひとつにした施術
- 全身の筋を少しずつ全部使う
- 下半身から指先へ力を出す
- 力が通るように上半身~腕~手の力は抜く
- 上半身と下半身を唯一繋ぐ腸腰筋がカギ
筋肉と作用を暗記しようが基本手技の手順が完璧だろうが何年通おうが、“身体をひとつにした施術”が出来なければ卒業できないのが手力整体塾です。
基本的には本人が何かに気づいてくれるのを只ひたすら待ちますが、このままでは最長通塾記録を更新してしまう勢いでしたし、もし仮に卒業できたとしても、きっとこの期間は無かったことのように葬り去られること請け合い。けして安くない授業料を払ってもらったのに今後の人生に何も活かせないというのは伊藤のポリシーに反するので、ちょうどマンツーマンになった時にじっくりお話を聴いてみました。
否定しない。頑張らない。ただ知るということ。
- 成長しないのはな何故だと想うか
- 今後どうしたいのか
など、じっくりお話を聴いて、まぁアドバイスするのはいつも決まって『書いてください』なんですがね。それですんなり書ける人は軽傷。重症な人は相当根性入れて自身がその気にならないと書きません(書けません)。
今回は本人も想うところがあったらしく、大泣きの末に「書いてみます」とキッパリ。何だか晴れ晴れとした感じだったので、後半の時間に施術を受けてみたらコレがビックリするほどの変わりようでした。
翌週もいつもと同じようにお話する時間からはじまりましたが、ちゃんとノートを作ってとにかく書き出してみた事など意気揚々と自分の言葉で喋ってくれました。
塾生同士の練習でも身体のまとまりが見て取れて、安心してひとりニヤニヤしていましたが『ちょっと受けてください』という積極性まで出てきて、見た通り身体がひとつになった良い圧に感心した次第です。
その『ありのまま』は本当か?
痛みだけではなく、症状のほとんどは言葉を持たない肉体からのサインです。
当たり前だけど身体も心も本来はひとつで、シーソーのように揺れながらバランスをとっています。否定したり見ぬふりをしたり言い聞かせたりしていると、偏りを通り越してバラバラになってしまうようです。
夢や希望などポジティブなことはもちろん、怒りや妬み悲しみなどネガティブなことも、頭だけで処理しようとせずとにかく紙に書いてみる。客観的に認識をすると身体が喜びだして思った通りに動いてくれるようになるのかもしれません。
頭(意識)と体(肉体)と魂(心)が繋がった時、持てるパフォーマンスを最大限発揮出来るようです。上記、身体をひとつにした施術の条件に『身体と心を繋ぐ』も追加しようと思います。
そもそも『成長』ってのは努力の賜物・・・では無い気がします。頑張って大人になった人は居ないでしょう?頑張って背が伸びるわけでもない。努力で出せる結果なんてたかが知れている。場合によっては成長を阻むだけかもしれません。
『あ~、あの時頑張ってたな』って具合に、努力や頑張りは振り返った時に気付くんじゃないでしょうか。
痛みはもちろん原因不明の体調不良が続いている方。何をやっても上手くいかないとお嘆きの方。努力や頑張りで押し切ろうとしないでまずじっくり紙に向かってみてはどうでしょう。
いつまでやっても身体は不思議。まだまだ新しい事を塾生に教わります。ありがとうございます。
昨シーズン『ありの~』って歌が嫌ってほど耳に入ってきてましたが、『そうじゃないんじゃないの?』って人に限ってこういうのが好きだったりしてね。身体に聞いてみましょう。具合が悪かったらどれだけ思い込んでも“ありのまま”じゃあないです。書いたほうが良い!