寝るだけで首肩こりが楽になる?!枕をやめて肩こりが解消した人続出中

手力整体塾@からだ応援団のパンチ伊藤です。
度々質問に上がる枕の必要性を様々な角度から紐解くエントリーです。結論から言うと枕は基本的に要りません。

枕をやめて首肩こり大幅解消

まずはワタクシ自身が枕をやめて早10数年。
きっかけは、寝起きで首の痛みを感じることが度々あったから。目を開いた瞬間に首に恐怖を感じてそーーっと起き上がらる朝が続いたのを期に枕をやめました。

それまでは当然のように様々な枕を試していましたが、枕をやめてからからというもの寝起きの不具合が無いので「一体あれは何だったのか」と今更ながら習慣の恐ろしさを実感しております。

そんな自分の体験を元にして、首肩こりを訴えている人を中心に枕をやめるよう助言を繰り返してきたところ、只枕をやめて寝るだけで長年の懸案事項だった首肩こりがほとんど解消しまった人が続出して整体師あがったり状態。

手力整体塾の塾生やクライエントさんが変化したのはもちろんですが、ワタクシが幼少の頃からずーーーっと首の痛みを訴えていた母まで大幅解消してしまったのには、我ながら驚きました。

はたして枕とは一体何なのか。するとどうなるのか、しないとどうなるのか、事実だけを繋いで見ていきましょう。

枕をするとどうなる・しないとどうなる

理想的な立ち姿をキープしたまま寝られるのが良い寝姿だとされています。では理想的な立ち姿とはどんなでしょう。

身長を測るときと同じように、後頭部・背中・お尻・踵が自然に壁に付くくらいが目安とされています。
人間の場合、骨が積み木のように垂直に重なっているので、こうやって立つと骨で立てます。特定の関節にモーメントが生じることなく、特定の筋肉が疲弊することもない、物理的に優位な構造を活かすのが良い姿勢です。

んが、枕をするとこうなります↓

もうこれだけで枕がいらない理由として十分だと思いますがいかがでしょうか。

実際に壁を背にして立ってもらうと、後頭部が壁につきにくい人が圧倒的に多いです。だからといってその隙間に枕を入れても何の解決にもならないどころか、姿勢の変化を後押ししてしまうことになります。

いびき防止に枕が必要?

寝ている間の呼吸を確保するため、いびきを防止するために枕が必要という意見があります。頭を上げるのではなく、顎が上がる位置に枕を入れれば気道が広がるので確かに一定の効果はあります。

いびき防止に枕が必要?

気道と一緒に口も開いちゃうので、また別の問題が出てくると思いますけどね。

横向きで寝るときに枕が必要?

このギャップを埋めるために枕が必要?

横向きで寝る際、頭と肩先端のギャップを埋めるために枕が必要とする意見もありますけれど、肩甲骨はかなり動くことをお忘れでしょうか。

肩甲骨は良く動く

当然、背骨も動いて頭の位置も変わるので、頭と肩のギャップはそれほど生じません。横向きだろうと枕無しで大丈夫です。
枕なし横向きが無理だという人は、胸鎖関節を中心とした肩甲骨の動きがとても悪い+首がめちゃ硬いという目安になります。

ただし、可動いっぱいに近い偏った動作が関節に生じるので、長時間枕なし横向きで寝るのは無理があります。お陰で寝返りが打てるので横向きだろうと枕は必須じゃありません。

寝返りはセルフケア

寝返りはセルフケア

「寝返りの少なさは寝心地良さの現れ」そんな寝具メーカーの文句を目にしましたが、だとしたら、子どもの寝返りが多くて加齢とともに回数が減っていくことの説明が付きません。

「良くそんなに寝れるねぇ」って、一度も寝返りせずすぐに起きちゃう婆ちゃんによく言われてましたっけ。

寝心地が良いと寝返りはうたないのかもしれませんけれど、【寝たら治る】良い睡眠かどうかは全く別問題。寝返りの回数もすこぶる多く極めて寝相が悪い子どもこそが、寝たら治る睡眠の実践者ですからね。

同じ形で長時間寝ていると、特定の筋肉が縮こまったり引き伸ばされたり、下になっている部位がうっ血したり、必ず生じる偏りを解消するのが寝返りの大切な働きです。

子どもは、寝ている間にしっかり動いてセルフケアしているから、寝たら治るのです。

「寝返りを打つために枕が必要」という文句も目にしましたが、寝返りは本来下丹田から起こります。そもそも、枕していない赤ちゃんだって寝返り打ちます。

枕やマットレスで心地を良くしてしまうのは、座りやすい椅子でデスクワークするのに似ています。どれほど心地よくてもずっと同じは毒なのです。
長い時間同じ形でいられないセンベイ布団や座りにくい椅子こそ、現代人に必要な健康器具なのかもしれませんなぁ。

唯一明確な悪は【偏り】ですからね!

ついでにマットレスも見直しましょう

高価なマットレスなどの宣伝文句に『脊柱の生理的湾曲をキープしたまま眠れる』といのがありますが、“生理的湾曲”は他の哺乳類には見られない二足直立の為の構造。二足で立ったがゆえに生まれたものなので寝る時には要りません。

立つ時と寝る時では重力の掛かる方向が90度違いますから、重力に押され(引かれ)てカーブが無くなるのが自然。立ってる時・座っている時の癖を寝ることで折角リセットできるのに、寝てまで湾曲を維持するなんてナンセンスです。

お尻のあたり(下丹田)が一番重たいので、ベッドのマットレスなどはそのあたりからヘタってきます。お尻が沈みだしたら買い替えのサイン。生理的湾曲に合わせて沈むものではなく、沈みそうなところはむしろ固くなっているものを選ぶのが正解です。

固いマットレスだと寝ている間にも頭蓋から仙骨まで呼吸に合わせて結構動きますが、低反発素材だと呼吸で生じる動きをマットレスが吸収してしまい連動が阻害されます。(これは訪問整体ならではの気付き)

呼吸から起こる脊椎の動きも、寝返り同様大事なセルフケアだと心得ましょう。動かない=血行不良。
寝たら治るどころか寝た分だけ弱ります。

いつでもどこでも寝られる身体を!

枕で生計を立てている人もいるでしょうから、極論で「枕は悪だ」と言うつもりはありません。枕無しで眠れなくなっている状態は不自然だよと言っているのです。

枕なしでも枕ありでも、ベッドでも布団でも床でも眠れる。自然体(整体)ってそういうものだと思います。首肩こりなど気になる症状を枕でごまかさずに沢山寝返りを打てる自然体を目指しましょう。きっと勝手に色々解消しますよ!

寝相の色々を解説したエントリもあります↓是非

うつ伏せ・横向きはガードポジション。やっぱり仰向けが凄かった!寝相の真理

仰向け?うつ伏せ?横向き?寝相論争に終止符を打つエントリー。妄想をせずに当たり前なことを当たり前に繋いだら答えは明確です。明日も元気に頑張るための寝相はコレ!

知らないと損しか無い身体の事実

機能解剖と物理のオンライン講座

機能解剖の丸暗記は意味がない。

大切なのは「なぜ」を繋ぐこと。
物理や自然の摂理、他の生き物のことにも視野を広げると、
身体の「なぜ」が繋がりだします。

死ぬまで使う自分の身体のことを愉しく学びましょう。

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書いている人

パンチ伊藤
あっとう言う間に整体師歴19年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの/が好き。2020年から自然農の畑やってます。

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