『手の震えは何故起るか』という質問が出たのでみんなで考えました。
考える事を放棄して『手のふるえ 原因』などと検索してしまうと、そこに出てくるのは『パーキンソン病』『脳梗塞』『バセドウ病』など、なんとも恐ろしげな病名のオンパレード、不安になること請け合いです。
情報に踊らされる前に、健常な人でも震えるシチュエーションを考えてみます。
- 緊張して身体や声が震える
- 寒くて震える
- マックス級の力を込めて震える
- 目の周りなどがピクピク痙攣する
これらの震えは当たり前な反応として誰でも起こります。震えはある種『動き・動作』ですから当然筋肉が起こしています。筋肉の脈々としたポンプがふるえです。
冷静にひとつづつ考えてみましょう。
緊張して身体や声が震える
緊張は交感神経を優位にし血管の収縮を引き起こします。つまり血行不良が生じるので血流を促すべく筋肉が慌ててポンプをします。
寒くて震える
体温の低下を防ぐために身体の熱発生維持装置である筋肉が頑張ってポンプをします。
マックス級の力を込めて震える
アクセルをベタ踏みしたら燃料を沢山食う。身体のエンジン(筋肉)に燃料がなくならないようにポンプが生じます。
目の周りがピクピク痙攣する
目の動きや表情が乏しくなっている場合、ストレスや緊張なども重なって周辺の血行不良を補うべくポンプが生じます。
つまりどれもこれも『酸素たっぷりの新鮮な血液を筋や周囲の細胞が欲しがって、血行を促すべく自発的(反射)にポンプしている状態』だという事。壊れないように起る反射。ありがたい事です。
お年寄りの手や脚が動作を伴って震える場合も理屈は同じ。使える筋肉の種類や出力が落ちているので震え出しが早いだけの事だと思います。(神経うんぬんという話しもありますが、神経内科の治療で手の震えが止まったという話は聞いたことがありません)
安静時でも手足に震えが出たり、急に出た手足の震えに他の症状も伴っている場合は急を要します。が、それ以外はむやみやたらと不安にならない方が良いのではないかと思います。
筋肉を動かして血行を促進!『動かす』は『鍛える』って意味ではありませんからね、念のため。
不安を煽る事で収益を上げている健康産業が目立ちますが、手力整体は不安を解消する事を一番に考えます。