【感じないとバカになる!?】整体で身体から頭を良くする方法

手力整体塾@からだ応援団のパンチ伊藤です。
頭を良くすべく机に向かって勉強に励む人が多いと思いますが、「身体から頭を良くする」方がずっと効果的ですよというちょっとナナメなお話です。

感じないとバカになる!?【身体から頭を良くする】方法

世の中バカが増えております。
暗記して知識を増やすだけの教育による弊害だと思いますが、知識があることを「賢い」と思っている人がとても多い。

知識の多さが評価に値するなら電子辞書は売れ続けているはずですが、持ってる人います?電子辞書。数千冊のコンテンツが入っていても只記憶しているだけのツールじゃ賢いとは言えない。だから電子辞書は過去の遺物になったのであります。

賢いの意味

頭がよく知恵が優れている。要領がよい。抜け目がない。

物知りとか博識とかではなく、処理能力の高さを褒める形容詞が「頭が良い」「賢い」です。

記憶領域(ROM)が多くても、処理スペース(RAM)が無い電子辞書には賢さを感じませんが、スマホは初期から『ROMが64G、RAMは2G』とかでしたし、2020年は『ROM128G、RAM8G』とかまで出現してきてすこぶる処理能力が高い。
例えるなら収納スペースばかりの小さな机と、しっかり作業スペースのある大きな机の違いですね。どっちが仕事できるかは言わずもがな。

ROMがパンパンになるほど色んなものを保存してもけっして賢くはならない。
入力した知識を処理して知恵として出力ていかないと、【抜け目なく・要領よく】はなれないのであります。

冒頭の言葉は、答えを求めて入力にばかり精を出す人への皮肉。「●●は××だった!」などという極論に踊らされるのも、近頃流行りの「コロナ脳」も、バカの典型だと思うよ!

脳の大半はROMじゃなくRAM

脳は記憶するROMの一面も持ち合わせていますが、それは海馬という極小さな領域が大半を担っていて、残りの多くは感覚からの入力を処理するRAMと言えます。

海馬のROMがパンパンになるほど知識を詰め込んでも、五感や体感からしっかり入力して処理を行いわないと殆どの部分は宝の持ち腐れ。電流が流れることもなくおバカな脳になってしまうわけです。

特に、人間を人間たらしめる大脳皮質は感覚と運動が大部分を占めます。

人類史上最も生きた人間の脳を直にいじってきたと言われているカナダの脳科学者ワイルダー・ペンフィールド氏が、実験を元に脳の感覚と運動の分布を示した【大脳皮質の地図】があります。感覚野から見てみましょう。

感覚野の地図

いわゆる『感じる』領域がこれだけあるわけですが、果たしてあなたの大脳皮質にはきちんと電流が流れていると言えるでしょうか。

【記憶は海馬】と先に書きましたが、近年の研究では、圧縮されて大脳皮質に格納される記憶があることもわかってきています。

どんな人だったか記憶が定かではない数年ぶりのお客さんなどは体に触っている内にアレコレと思い出したり、匂いを嗅いだり声を聞いたりで強烈に記憶が蘇ることがありますが、あれはつまり、感覚野への刺激が圧縮された記憶を解凍しているってことなのでしょうね。

五感から入力される【感覚】は確実に脳を鍛えます。
大脳皮質の隅々まで電流を巡らせるために全身施術の整体は一役買う。つまり整体を受けて頭が良くなる!・・・・かもしれない。可能性は十分にあるわけです。

意外なほど広い領域を占める唇など、施術で刺激を入れられない部位ももちろんありますが、せっかく高いお金払って整体を受けるなら、ぜひ全身施術の整体で脳への刺激も楽しんでください。あ、だから寝ちゃダメです、寝ちゃあもったいない。

運動野の地図

お次は運動野。


大脳皮質における分布割合は、感覚野と似たりよったり。
「動かす」には「感じる」を伴いますから当たり前っちゃ当たり前。「感じる」と同様、それぞれの部位をきちんと動かしていないと、部位にあたる大脳皮質には電流が流れません。

声を出すという動作に関与する大脳皮質の割合が極めて大きいですね。踊りながら唄ったらボケ防止にもってこいなわけだ。

鬱やアルツハイマーになると一様に表情が固くなりますが、そもそも表情変化が乏しくて電流の流れないところがあるから鬱やアルツハイマーになると思った方が良いのかも知れません。

感覚野と同様運動野においても、頭部と同じくらい大きな割合を占めるのが手です。楽器演奏や手芸など、手を使う作業が脳トレに効果的なのも頷けます。
しっかり意識して感じ取りつつ手を使う整体の施術も、きっと良い脳トレになっているはずです。

ペンフィールドの体性感覚野と運動野の地図イラストはこちらからお借りしました↓

https://www.kango-roo.com/ki/image_1675/

ペンフィールドの小人(ホムンクルス)

体性感覚野と運動野の地図を元に立体化したのがペンフィールドの小人。ヨーロッパの錬金術師が作り出す人造人間の名をなぞって、頭の中の小人もホムンクルスの名で通っています。

https://kaigoirasuto.info/penfield-homunculus/

大脳皮質で占める割合を立体化したらちょっと不格好なヒト型に。
とにかく口と手がもの凄くデカイ。現代人がかろうじて良く使っている【目】は案外小さく、目ばかり使っても脳は大して働かないのが一目瞭然。目に頼ってばかりいるとバカになりますよ。

突然ですが、魚釣りではルアーやオモリから伝わる情報を手でしっかり受け止めるのがとても重要です。釣り糸と竿を通じて伝わる感触から、底が砂なのか石なのか泥なのか、凸なのか凹なのか、かかった魚は何なのか・・・水深はもちろん、水の密度なども手にとるようにわかれば一人前。一人前の釣り師はきっと頭も良いのであります。

釣りと同様、整体の施術も手から伝わる感触がとても重要です。
そう、やっぱり整体で頭が良くなる・・・・可能性があるのです。

脳は記録媒体でも考えるための臓器でもない

脳は単なる記憶媒体でもなければ、アレコレと考えるための臓器でもありません。そんな間違った使い方をしていればバカになるのも仕方がありません。
しかも「考える」ことにはほとんど意味がない。考えたって何もわからないからです。

今回のエントリー、実は養老先生のこのビデオ↓がキッカケになっています。

インタビュアーはなんと手力整体塾の現役生!誇らしい!ありがとうございます。

「脳は考えるようにはできていない」

座ったまま体を動かさずに、覚えたり考えたりするだけじゃどんどんバカになる。感覚からの入力と運動への出力を伴わなければ、脳の極僅かな限られた部分にしか電流が流れないのです。

【入力を処理しつつ指令を出す】このプロセスが素早いことを「頭が良い」と言うわけですから、感覚からの入力と運動への出力を伴わずして頭を良くすることはできません。

そろばん熟練者の暗算力も「そろばん」という運動が可能にする能力なのだそうです。(https://www.jst.go.jp/kisoken/presto/complete/kyotyo/pdf/researcher/2001_07_honda.pdf
このレポートには「考える脳と動かす脳は共通している」という研究結果も載っています。んー、おもしろい!

頭を良くしたかったらちゃんと身体を動かしましょう

文武両道という言葉を近頃めっきり聞かなくなったのは、やっぱりバカが増えているからなんじゃないでしょうか。

知識の無さを嘆く必要はありません。インターネットが発達した今、知識の差なんて無いに等しい。そこにあるのは検索スキルの差。経験の差です。

頭だけ、身体だけ、を良くすることはできません。
処理能力の高い「良い頭」が欲しいなら

  • 入力(五感で感じる)
  • 処理(経験と繋ぐ)
  • 出力(動作する)

身体⇛頭⇛身体と連続して働かせること。結果、身体も頭も良くなるわけです。

何度も言うようで恐縮ですが、頭を良くしたかったら整体が一役買います。全身施術を受けるのも良いし整体師になって施術するのも良いです。確実に、あなた脳ミソが今まで以上に動き出します。あ、釣りも良いですよ!

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「頑張る」より「愉しむ」。遊びが全てを救う。そんなモットーの手力整体塾@からだ応援団です。

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書いている人

パンチ伊藤
あっとう言う間に整体師歴19年。現役で施術する傍ら小さな整体塾を主宰しています。当たり前な解剖生理と簡単な物理を繋いだわかりやすい身体の話が得意。釣り/山/島/音楽/映画/生きもの/が好き。2020年から自然農の畑やってます。

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