小さな整体スクールを主宰しているパンチ伊藤です。今回のブログは整体師が分類される【サービス業】についてわかりやすく解説してみたいと思います。
サービス業に向いているとかいないとか言う前に、そもそもサービス業ってどんなものなか把握しておきましょう。履き違えるとエライ目に逢いますよ!
仕入れなし在庫なしの第三次産業
情報化社会の21世紀。
形のないものに惜しげもなくお金が支払われるまさにサービス業隆盛の時代です。
だけれど、勘違いしているとお客さんに振り回されて疲れ果てることになります。
整体はじめ各種療法やセラピー、インストラクターのみなさんも、サービス業を正しく理解して、仕入れなし・在庫なし・のナリワイを楽しんでいきましょうというご提案です。
サービス業とはなにか
我々整体師・セラピストはサービス業です。
電気ガス水道などのインフラや情報・教育・福祉や医療、運輸業、宿泊業など、販売した後にモノが残らない【無形の財】を売ってナリワイとしている場合が狭義のサービス業にあたります。
wikiにわかりやすい特性が載っていたのでシェアしておきます。
同時性
売り買いした後にものが残らず、生産と同時に消費されていく。不可分性
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9
生産と消費を切り離すことは不可能である。
不均質性/変動性
品質は一定でない。
無形成/非有形成
触ることが出来ない。はっきりした形がないがめ、商品を購入前に見たり試したりすることが不可能。
消滅生
形無いものゆえ、在庫にすることが不可能である。
自然から有用な財を取得する第一産業、加工・製造の第二次産業、流通・販売の第三次産業と発展とともに推移してきたわけですが、今や多様化かが著しく、先の特性にしても結構ごちゃまぜになってるところがあるかも。
山や畑や船を持ってない。道具も技術もない。けれど時間と身体があったら出来るのがサービス業。
始まりはきっと「困っている人、人手を欲している人へ、手を貸す」ってところからなんでしょうね。
どういうわけか日本では「奉仕」や「おまけ」という意味で使われる事が多い「サービス」。その所為もあってかお客さんに媚びへつらうのがサービス業だと勘違いされてる人も多いように思いますが、本来は【働く】(傍を楽にする)という言葉が1番しっくりくる働き方がサービス業だと思います。
頼まれる前に手を貸すのがサービス
『サービス業はサーブしてナンボ』
これは手力整体塾のマーケティング講座で良くお話することなのですが、大盤振る舞いで読者さんへサービスしますと、サービス(service)はサーブ(serve)の名詞形。すなわちサーブはサービスの動詞形です。
サーブはテニスやバレーボールのサーブと一緒。つまりゲームを始めるサーバーが行うのがサービスでありサーブなのです。
ちとややこしいですが、重要なのは【レシーブはサービスじゃないってこと】。
ま、聞けば当たり前の話ですが、日本でサービス業に従事している人の多くは大抵レシーブ業になっちゃってるのが現実なわけです。
頼まれてから手を貸してたらレシーブでしょう?
頼まれてから手を貸すから買い叩かれるんでしょ?
お客さんの希望を叶えているだけじゃレシーブしてるだけ。それじゃ振り回されても仕方ないし相手はどんどん上から目線になってきます。
『困ってる人や人手を欲している人へ進んで手を貸す』本来はこれがサービス業の始まりなんですよね、きっと。
期待・希望を超えれば「安い」と言われる
サービス業なのにレシーブに徹してしまうと、お客さんの希望に応えるだけなので期待を上回ることが難しくなります。
ここで先日のエピソードをひとつ。
手力整体塾のサイト内で展開していたブログを分割して今ご覧いただいてる https://punch-ito.com/ を構築した際に良からぬことが起きてしまって、はじめてWordPressのプロフェッショナルを名乗る方へ修復を依頼しました。
レスポンスも仕事もとても早くて助かりましたが、頼んだことだけしかやってくれないので、次々気付いてしまうおかしな点を次々頼むことになり、結果的に時間とお金がかなり掛かってしましました。
頼んだことは正確にこなしてくれているし仕事は早いし、サラリーマンなら100点満点でしょう。
しかし、プロの目から見ての意見や提案がなければサービスとは言い難い。
頼んでいるこちらは素人ですから、 素人の言うとおりに仕事こなしてるようじゃ期待を上回ることは絶対にありませんからね。
4回目の依頼に対する評価で星を一つ減らしたら「サービス向上のため理由をお聞かせください」とのことだったので、そんな遣り取りをした次第。もはやワタクシ、老害でございます。
これは我々、整体師・セラピストにも当然あてはまります。
クライエントは素人です。我々は身体のプロです。
身体に関して我々の方が確実に知識を持っています。
なぜ今そうなっているのか、どうすれば解消していくのか、施術の後にはどうなる可能性があるのか、プロとして想像つくことは全部伝えるべきだし、プロとしてやりたいことはしっかりやるべきです。
やりたいことをやるために、わざわざフリーランスという生き方を選んだんでしょう?
クライエントの1歩先を行く。レシーブじゃなくサーブする。結果的に期待や希望を上回ればどんな値段でも「安い!」と言ってもらえる。それがサービス業の醍醐味なんだと思います。
希望を予測する。そもそも曖昧な欲を引き出す提案をする。
必需品の値段はどんどん下がるけど贅沢品の値段は天井知らずでどんどん上がる。期待に応えて問題解消しているだけじゃサービス業はやっていけないのであります。
サービスの語源は・・・・
と、つらつら書いてきましたが、サービスの語源はラテン語の「servus」で「奴隷」という意味らしいので、全てまったく根拠のないワタクシの持論です。すみません。
でもね、サーブとレシーブが分かりやすいじゃないですか。
サービス業やるならレシーブにならないように注意しましょう。どんどん先手を打つ!これに付きます。
ちなみに整体業は一見、仕入れなし在庫なしに見えますが、実はそうでもありませんというエントリも書いてます。参考までに。